ギター考

 先日、ちょっとしたことから段ボールでギターを作る機会があった。段ボール製だからちゃんと音が出るわけでもなく(ちゃんと弦を張ってチューニングすれば音らしきものは出る筈)、まあ、おもちゃなのだが、見た目はなかなかいいので今度バージョンアップしたものを作ってみようかな、と。

 中学生の頃フォークギターが流行って、その流れで一時だけどもフォークギターを持っていた。父親にギターが欲しいと言ったら、行きつけの質屋で流れていたフォークギターを買ってきてくれた。ヤマハ製だったが、明らかに廉価な初心者仕様のギターだった。当時の中学生にとって、フォークギターはチャリと同じく必須アイテムだった。皆がみなギターを持っていたわけでもないので、ギターがうちにあるというだけで嬉しかったが、音楽は好きでも演奏以前のリズム感の無さと、左利きのために右腕でストロークが上手く弾けないせいでどうにも上達せず(弦を逆さまにつけるとか、左で持って下からストロークという知恵など勿論なかったので)結局ほったらかしになった。同じ頃に練習し始めた友達は、めきめき上達して行き、陽水や拓郎の曲を容易く弾きはじめた。それを見て、自分の才能の無さを実感した。

 高校に入った頃には、いつものFくんのような天才型のギター名人がクラスに一人くらいいて、もしまじめに練習してたらああいう風に弾けるようになったかも・・・などと夢想はしてもまたやってみようとは思わなかった。けれどもこの歳になってもいまだにギターへの憧れは消えず、かっこよく弾いているアーティストを見ると羨ましくなってしまう。

 YouTubeでプロモーションビデオをよく見るが、ジミーペイジより見るようになったのは、ガンズのスラッシュのギター。以前にも書いたが、「ノーベンバー・レイン」のプロモの後半でスラッシュが乾いた風が吹きすさぶ荒野に立ち、曲の間奏をソロで弾く場面が最高にかっこいい!ああいう風に弾いてみたい!(あのルックスも最高)
 アクセル・ローズが弾くグランドピアノに乗り、ギュイーンと弾くシーンもかっこよすぎる!ああいう風に弾いた日の晩は気持ちよく眠れるだろうなー。

 先日、妻が、呑み屋のママさんに三味線の手ほどきを受けて、筋がいいと褒められた。その前に自分が弾いてみたときには、ご主人はちょっとねぇ・・・と言葉を濁らされたのでやっぱり向いてないんでしょうな。

 結局買ってもらったギターは、父親がまた質屋に持って行ってしまったので、それ以来ない。段ボール製手作りギターで再度練習しますかな。上達しそうもないけど。

 今日の国分寺は、雨のち曇り。雨は難儀ですな。早く梅雨終わってほしい・・・。お知らせ:6月25日19:00~より「虎の穴」開催!参加希望者は当日19:00までにお店へお越しください。あらかじめご連絡いただけるとうれしいです。

 今日流れているのは昨日と同じくライ・クーダー。この人もうまいですな、ギター。


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# by yoshizo1961 | 2014-06-22 17:01 | ミュージックあれこれ | Comments(0)

星屑をすくってみた

 バックナンバーの日経サイエンス(2013・3月号)のある記事から、宇宙と今ここに関する想像を広げてしまった。

 その記事は、「ダイヤモンドの惑星」~地球とは科学組成があべこべの系外惑星が見つかった~。地球とは逆の組成の惑星といってもピンとこないが、主に炭素でできていて、惑星内部では圧力によって大量の炭素がダイヤモンドになっている可能性がある星の話。そんなダイヤモンドの星が、太陽系から40光年離れたところに見つかったという。

 炭素なんていくらでもあるもんだと思っていたが、地球での存在比は0.1%に満たないそうだ。この惑星の結晶ダイヤモンド層の厚みは、惑星の半径の3分の1に及ぶ。こうした炭素惑星の構成は、地球ができたのとはまったく異なる形成過程によるらしい。

 そんな惑星が太陽系から40光年のところにあるといっても、いったいどのくらいの距離なのか?40光年というのは、光の速さで40年かかるということ。光の速さは秒速で約30万km。1光年で9兆4千600億km進むので、40光年で、378兆4千億km。なので、太陽系から約380兆キロ先にダイヤモンドの星があるというわけだ。

 ちょっとばかり堀りに行こうと思っても、簡単には行けませんな。この記事を読んでいて想像したのは、ダイヤモンドではなく、なんでそんな遠くの星のことがわかるんだろう?ということから始まって、いったい宇宙の遠くまで行ってみたら地球はどうなっているのかな、と。

 もう無理っていうくらいまで、(花子みたいに)想像の翼を広げてみよう。地球を飛び立って、どんどん遠くへ飛んで行く。太陽系を超えて、銀河系も超える。銀河系が小さな砂粒くらいに見えるあたりまで飛んで行って、そのあたりで初めて後ろを振り返る。・・・・・・うーん、地球はどこだ?

 振り返って眼を凝らせば星屑だらけだ。プラネタリウムみたい。いやいや、本物の星屑だ。両手でかき集めて胸の前にためたら、片手で一握りしてみる。すくい上げた手のひらから星屑がこぼれてしまう。こんな遠くまできて地球なんてどこかわからないし、砂粒くらいの星屑だらけの宇宙で、いったい、星の組成よりなんでこんなに星ばかりなんだろうと思ってしまう。

 地球は、すくった手のひらのなかの星屑のなかに埋もれているかもしれない。けれどそんな小さな砂粒程度の星なのに、その星の表面にへばりついて、コロンビア戦には絶対勝たなければならないとか、今夜のごはんは何かなどと考えたりしている人間の思考というものはそもそも何なのだ?と。いったいそれを誰が見ているのか?宇宙で誰かが理解してくれているのだろうか?だーれもいない宇宙だったら、そもそも何で何のために考えているのか?宇宙の端っこの銀河系のまた端っこの太陽系の小さな青い惑星の土の上で、あーでもないこーでもないと考えている自分そのものとは、いったい何であるのか?

 ・・・・・・わからん。遠い宇宙から地球を見たら、表面にいるのかいないのかわからないくらい小さな人間。けれどもひょっとしたら「フェッセンデンの宇宙」みたいにどこかで誰かが見ているのかも。そんな想像をしてしまった。

 この記事の最後で、もしこの惑星に生命がいるとして、求婚されたときにダイヤモンドを贈られてもうれしくないだろう、と。そりゃそうだね(笑)。科学の記事にしてはウイットに富んでいて、面白かったです。

 今日の国分寺は晴れ。今日は持ちそうだ。

 今日流れているのはライ・クーダーの「パリ・テキサス」。しっとりとしています。

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# by yoshizo1961 | 2014-06-21 15:10 | SF・ミステリ | Comments(0)

「古時計百種百話」緑川洋一あります

 家の目覚まし時計がひとついかれてしまって、もうひとつある目覚まし時計も鳴ったり鳴らなかったりで、頼りないことこの上なし。絶対起きなければならない時間に目覚ましが鳴ってくれず、寝坊したことも(鳴ったんだけど止めてただけだったりして)。

 時計というのは、ただ時間を表示しているだけに過ぎないはずなのに(時計そのものが時間であるわけでもないのに)時計という固体に時間が宿っている気がしてくる時がある。お店にも昭和レトロな壁掛け時計があるが、やたらとボンボンうるさいのでネジを巻かずに放置している。静かな時にいきなりボーンと鳴るので、お客様もビックリしてのけぞってしまうから(笑)。それが面白くてネジを巻きまくってた時もあったが。

 お店には古時計マニア垂涎(?)の、「古時計百種百話」がある。歯医者さんで写真家の緑川洋一の本。緑川洋一がひたすら集めた古時計たちと、その時計たちにまつわる話をエッセイ風に書いている本だ。なかでも讃岐の円座という村の、古い時計屋で求めた古時計の逸話が面白かった。鳥籠の鳥が動く置時計と、大正時代の古時計二つの合計三つ。幾らかと老人の主人に尋ねると、幾らで買うか、と。三つで六千円。そう答えると、老人は即座に六千円?とんでもない、と言う。安すぎたかな・・・と思って、しまった顔をしたら老人は緑川の顔をしげしげとのぞきこんで、お前さんは時計屋ではないな。これを六千円で売ったとあっては円座の時計屋が末代まで笑われる。高すぎる。ひとつ五百円、三つで千五百円。それ以上は絶対受け取らん。お前さんはよほど時計が好きらしい。上方から業者が来て売ってくれと言われたこともあったが、今までついぞ売らなかった。わしは年老いた。どうかそれを可愛がっておくんなさいよ・・・(一部本文から抜粋)と言われたそうだ。

 昭和の何年の話かわからないけど、当時の六千円ならそれなりの金額だったんだろうなと思うが、後で調べたら鳥籠の置時計は相当古いものだったらしい。そんな古時計にまつわる話と、現物のモノクロ写真が百種百話。本自体もレアだけど、中に載っている時計たちもレアものばかり。・・・面白いね。

 時間というのはほんとにあるのか、それともないのか。あってもなくても古時計には古い過去の時間も詰まっていそうな気がする。お店の掛時計もたまにはネジを巻いてみようかな。・・・昭和な時間が流れそうだよ。

 今日の国分寺は晴れ。ギリシャ戦は・・・。次のコロンビア戦に、一縷の望みをかけよう。限りなくゼロに近い確率でも、確定してないものはどうなるかなんてほんとわからないから(と、自分に言い聞かせています)。

 今日流れているのはクラッシュ。「ロンドンコーリング」で迷いを吹き飛ばせ!
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# by yoshizo1961 | 2014-06-20 16:00 | 本あれこれ | Comments(0)

咳をしても一人

 最近どういうわけか梅雨に入ってからというもの、お店では、咳をしても一人・・・なのであった(さびしー!)。いやいや、そんな話じゃなくて、「咳をしても一人」の作者、尾崎放哉の話。

 ご存じ種田山頭火と同じく、自由律俳句の俳人、尾崎放哉。山頭火もいい感じだけど、放哉の句には妙な哀感があって好き。人柄自体はとんでもなく困った人だったらしいが、句は残ったね。作品を残せたんだからいいよね。すたれることもないだろうし。

 俳句っていうのも不思議なもんで、五七五のたったの17文字だけの表現なのに、深い表現ができたりする。しかも自由律俳句の場合は、季語もないし文字数も制約なしだから、ほんと自由に表現していいわけだ。放哉の句は、情景を詠んで情景にとどまらず。そして、心情を詠んで心情にとどまらず。その通りですな。

 長編小説のかたちと自由律俳句のかたちは全く反対のものに見えるが、中身はまるでいっしょ。文字数の多い少ないの違いだけで表現の幅は同じ、というところがすごいと思う。ほんの一行足らずで、世界が立ち現れるのだから、たとえば通勤・通学の電車の中で今日考えたことや感じたことを、句にして詠んでみたら面白いかと思う。が、そううまくできないんだよね、これが。作ろうとして作ると無理があってよそよそしいし、日常的に詠んでこそなんだろうね。かまえてもできないもんだし。

 放哉の句は、静けさを感じる句が多いね。

 一日物云わず蝶の影さす

 沈黙の池に亀ひとつ浮き上がる

 たった一人になり切って夕空  ・・・・・・とか。

 センチメンタルな句も多い。結構好きな傾向。たとえば、

 淋しいぞ一人五本の指を開いて見る

 淋しいからだから爪がのび出す

 淋しい寝る本がない  ・・・・・・など。「淋しい」が好きなんだねー(笑)。

 寂しい、じゃなくて淋しい、っていう字の方だよね。やっぱり。また、こういう句も面白い。たとえば、

 人をそしる心をすて豆の皮むく

 にくい顔思ひ出して石ころをける

 ・・・・・・まったく反対じゃないか(笑)。

 個人的に好きなのは、

 何か求むる心海へ放つ

 大空のました帽子かぶらず

 ひどい風だ、どこ迄も青空  ・・・・・・など。

 荻原井泉水が出した放哉の句集「大空」が欲しいなあ・・・。皆さんも人生に疲れを感じたら、放哉をどうぞ。・・・・・・きっと効きますよ。

 今日の国分寺は曇り、雨、晴れ。全部セットになってます。それと、明日は定休日ですのでお休みです。また金曜日にお会いしましょう。金曜の朝はギリシャ戦。たのむぜ!

 今日流れているのはカンサス。「すべては風の中に」のライヴバージョンが入っているアルバムです。
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# by yoshizo1961 | 2014-06-18 15:06 | 本あれこれ | Comments(0)

新入荷情報19

 昨日に引き続き新入荷情報です。SF・ミステリ、コミックス、児童書・絵本については、昨日の新入荷情報18をご覧ください。


[料理]
「江上トミの家庭料理 1野菜」大門出版/昭和48年・4刷
「江上トミの家庭料理 2魚」大門出版/昭和48年・4刷
「江上トミの家庭料理 3肉」大門出版/昭和48年・5刷
「江上トミの家庭料理 5ご飯・めん類・パン・お菓子」大門出版/昭和48年・5刷
「ベターホームのお魚料理」ベターホーム出版局/1993年・4刷
「包丁入門」田中恒雄/柴田書店/昭和55年・14版

[文芸]
「越前竹人形」水上勉/中央公論社/昭和45年・14版
「高瀬川」水上勉/集英社文庫/昭和52年・1刷
「この世の外なら何処へでも」一條諦輔/文芸春秋/1984年・1刷
「オリオンの哀しみ」氷上恵介遺稿集/国立多摩全生園/1985年
「スタヴロスは染まらない」武藤芳治/新潮社/1985年・初版
「無縁の生活」阿部昭/講談社文庫/昭和55年・1刷
「札幌婦人」吉行淳之介/集英社文庫/昭和61年・1刷
「ぼんち」山崎豊子/新潮文庫/昭和41年・11刷
「望みなきに非ず」石川達三/新潮文庫/昭和45年・33刷
「ヘチマくん」遠藤周作/角川文庫/昭和46年・10版
「協奏曲」遠藤周作文庫/講談社/1974年・1刷
「黒いレンズ」黒岩重吾/中公文庫/昭和57年・初版
「酔いどれ天使」渡辺淳一/角川文庫/昭和57年・18版
「楼蘭」井上靖/新潮文庫/昭和43年・初版
「忍ぶ川」三浦哲郎/新潮文庫/昭和44年・10刷
「共喰い」田中慎弥/集英社文庫/2013年・5刷

[学術]
「夢の科学」三輪和雄/新潮選書/昭和59年・初版
「ガイアの時代」J・ラヴロック/工作舎/1989年・1刷
「ロゴスの世界」向坂寛/徑草書房/1976年・4刷
「出がらし ものぐさ精神分析」岸田秀/青土社/昭和55年・3刷
「情報文明論」公文俊平/NTT出版/1994年・初版

[その他]
「UFO革命」横尾忠則/晶文社/1979年・初版
「映画は夢の祭り」長部日出雄/文芸春秋/1988年・1刷
「映画監督になる法」長部日出雄/文芸春秋/1985年・1刷
「ヨーロッパ鉄道の旅」中田安治/昭和48年・初版
「日本死刑史」森川哲郎/日本文芸社/昭和54年・初版
「キャンピング」酒井哲雄・橋本憲之/日本YMAC同盟出版部/1968年・5版
「いじわる紳士」野坂昭如/講談社/昭和41年・1刷
「風に訊け」開高健/集英社/1985年・4刷
「真夜中対談」五木寛之/文芸春秋/昭和46年・2刷
「何が何だか」ナンシー関/世界文化社/1997年・初版
「続 家庭口論」井上ひさし/中央公論社/昭和50年・3版
「撮影地ガイド」丸茂慎一/玄光社/昭和28年・初版
「買ってはいけない」週刊金曜日増刊/株式会社金曜日/2001年・22刷
「近代界繪画」小林秀雄/新潮社/昭和35年・8刷
「参禅入門」大森曹玄/春秋社/1980年・7刷 函欠
「わら一本の革命」福岡正信/春秋社/2008年・11刷
「チェルカといっしょに 東欧の手づくり」雄鶏社/2008年
「日本の温泉 分類別400選」毎日新聞社/昭和46年・初版
「歌舞伎名作事典」演劇出版社/平成10年再版
「表千家茶の湯」千宗左/主婦の友社/昭和45年・32版 函
「動物画参考資料」河北人民出版社/1981年
「田中一村作品集」日本放送出版協会/昭和61年・6刷

 きょうの国分寺は晴れ時々曇り。バス待ちの人も少ない午後だす。

 今日流れているのはグランド・ファンク・レイルロード。ハードな曲で鼓舞していますが、お店にはしっとり系があっているみたいです。

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# by yoshizo1961 | 2014-06-17 15:18 | 入荷情報 | Comments(0)