Lemonっていうティーン向け雑誌を憶えていますか?
学研発行で、80年代に(いっとき飛ぶ鳥を落とすほどの)人気だったティーン誌。ライバル誌は(週刊と月刊の違いはあっても)集英社のセブンティーンだった(?)。今も人気のピチレモンの前身というか姉妹誌で、もちろんLemonがお姉さん。毎号表紙を飾っていたのは、さいとうまりさんの特徴的なイラストレーション。目が大きくてパステルカラーでフラットな絵柄の女の子。その絵を見れば、あー!と頷いてもらえると思う。 70年代が陸奥A子、田渕由美子、太刀掛秀子たちの「乙女チック」だったなら、80年代はさいとうまりさんのイラストが象徴する「Lemon」が、まどそら堂イチオシアイテム。90年代半ばで休刊してしまったので、当時の対象女子の微妙な記憶のはざまに入っているアイテムであるから、思い出してもらえれば懐かしさ倍増のティーン誌なのである。 陸奥A子の女の子が70年代を象徴しているとしたら、さいとうまりさんの描くレモンちゃんは80年代の花である。その時代のそのパートを知っている層が限られ、前記のごとく休刊してしまっているので、多少メジャー感は薄れるが、逆にレモンちゃんを愛読していた女子には響くはず。そんなわけで、「乙女チック」につながる路線として「レモンちゃん系」をまどそら堂アイテムに加えるべく、学研「Lemon」探しを始めようかな、と。 雑誌本体、さいとうまりさんの当時のレモンちゃんの販促物や雑貨などありましたら、まどそら堂へ。レモンちゃん特集などできるくらい集まれば、一時代の一区切りを表現できそう。思いっきりメジャーより、微妙に心に残っているあたりを狙いたい。時代的にも懐かしさを感じられるのは80年代前半あたりがギリギリだから、そこを象徴するアイテムとしては、レモンちゃんはいい感じなのである・・・というわけで、よろしく! 今日の国分寺は曇り。なんだか降りそうで降らなそうな変な午後。 今日流れているのは、ポール・マッカートニー。ポールは元気だねー(笑) この顔に見覚えは? ![]() ■
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by yoshizo1961
| 2014-09-15 15:03
| 本あれこれ
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昭和なマンガ雑誌、1970年前後の「少年サンデー」と「少年マガジン」がまとまって入荷。状態はいまいちだが、読むには差し支えない。わりと状態のいいものも数冊アリ。しかし、この時代のマンガ雑誌に、いつもときめいてしまうのは、リアルタイムで貪り読んでいたせいだからだろうか。
今までも度々、この時代のサンデー、マガジンについて書いてきたが、そうそうお目にかかれないアイテムになっているので(まんだらけさんや、佐藤書房さんあたりにはゴロゴロ転がっていますが)ちょっとばかり状態が悪くても今後のことを考えれば取っておいてよかったと思うはず。まあ、サンデー、マガジンあたりならまだあるけど、少年キングとか少年画報あたりはとんとお目にかかれない。少女雑誌のほうも、60年代あたりの「マーガレット」や70年代の「りぼん」など、うちのお店としてはたくさん並べてみたいアイテムである。 50年前辺りにタイムトラベルして、新品をごっそり買ってくればいいよね。60年代に流通してた貨幣を用意していかねばならないから、ちょっとメンドクサイけれど。でも当時は1冊60円くらいだし、仕入れ値としてはかなりうれしい話じゃないか?当時の100円玉とか千円札っていまどれくらいするのかな。 タイムトラベルついでに、子どもの頃の自分にも会ってきたいですな。でも生まれたばかりですがな。では、70年代くらいの時の自分に会いに行って、おまえは古本屋になるのだ、ははははは!と言ったらどういう反応を示すか?・・・ちょっと脱線。 1970年の2月号「少年マガジン」の表紙は、エッシャー。建物の向きが変な具合になっている絵。子どもには衝撃的だったと思うよ。雑誌の厚みは18ミリ。今と比べれば半分もないかも。70円。あしたのジョー、巨人の星、無用ノ介、リュウの道の4大連載に加えてワル、ミュータント伝、ナガレと続く。カラー特別企画は「CM誕生」。レナウンのイエイエが特集されている。あと、奇跡を科学する、と題して決定版シリーズが。おどろおどろしい挿絵がいい感じ。絵は南村喬之など。 広告スペースの「レッツゴーハム!」が懐かしい。ハムですよ、ハム。裏表紙には田宮模型の戦車シリーズが、カラーで。この頃のプラモは戦車か戦艦、戦闘機というのが定番で、なんであんなに戦争兵器ばっかりだったのか。それにしても、44年前からタイムトラベルしてきたと思えば思えなくもないわけで、まどそら堂ではそんなところを大事にしたいと思いますな。 今日の国分寺は晴れ。ワードで書いていたある文書をコピーするとき手違いで消してしまった・・・。泣きそう。どうやったら回復できるのか・・・。 今日流れているのは、またまたブライアン・イーノ。違うアルバムですが。 ![]() ■
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by yoshizo1961
| 2014-09-14 16:26
| マンガあれこれ
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今日は残暑ではあっても、すぐ目の前に秋が感じられるような、清々しい一日。
本日から3連休という方も多いと思う。まどそら堂のある町内は、今日は秋のお祭り。お店の屋根に町内を張り巡らす結界の縄が揺れている。天気もいいし、こんな日には秋祭り気分で手ぶらでゆったり、国分寺散歩でもどうか。 つらつらと歩いて疲れたらカフェで小休止。ポケットに忍ばせておいた文庫(まどそら堂で買った本ならなお良し)を取り出して、気ままに読んでみたい。コーヒーが冷めてしまうほど熱中して読んでしまえば、そんなにも穏やかな心持でいられたことに安堵するだろうか。落ち着かない心持のままに生活していると、本など読む気も起らないからね。最近何やかやと落ち着かない。そんな時には散歩がいちばんだ。 といっても自分の場合、今日もお店にへばりついているわけで、お天気が良くても出かけられないし。そういうときは、国分寺の地図(今年のギャラリーうぉーくのマップがある!)を広げて、歩いている気分になってみる、というのがいいかもしれない。 お店からスタート。国分寺街道を府中方面へ。カフェスロー、こどもパンを過ぎて野川の手前の信号で横断歩道を渡り、不動橋の脇にあるお不動さんにお参り。そこからてけてけ歩いてお鷹の道へ。この時期なら足元はどんぐりだらけかな?落ち着いた雰囲気の中で湧水ポイント辺りまで歩いたら小休止。 ボーっとしてフラフラ歩いてタンポポハウスを通り過ぎ、国分寺街道渡って、東元町をさまよいお店に帰る。ふー、と一息。あー、お茶しなかったな・・・。どこかでゆっくりすればいいのにお店に帰って来てしまった。お店でコーヒーいれて飲みますか。そうです、こういう時はケーキ!そそくさと国分寺マンションまで走り、茂右衛門さんでケーキをゲット。振り回さないようにそぉーっと持って帰って、コーヒーと美味しいケーキで癒されよう。 ・・・あー、こうして想像の世界で癒されるのもいいんだけれど、現実世界でぼーっと力を抜いてダラーンとする一日が必要だ。それも今日みたいに清々しい日に。まったく無駄に過ごす時間が必要なのだよ?と自分に言う。いやいや、自分だけじゃなくて、あなたにも。そうだよね、そんなもんですわな。 毎日同じ繰り返しは考えなくていいから楽でいいし、それが幸せだと思いがちだが、やっぱそんなこともなく、たまにはダラーンと無駄な時間を過ごしたり、いつもと違う事をしたり考えたりしたほうがいい気がする。今日はボケーっとしながら、ボケっーとしたことを書いてのんきな想像散歩をしようと思ったが、やっぱ散歩はホントに歩かないとだめですな。 なんだかぼーっとしてとりとめのない話でしたな、今日は。こんなこともありますな、想像散歩でした。 今日の国分寺は晴れ。穏やかです。 今日流れているのは、マイク・オールドフィールド。「オマドーン」です。 ![]() ■
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by yoshizo1961
| 2014-09-13 14:44
| 国分寺あれこれ
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ロバート・シェクリイの「危険の報酬」を読んでみた。
「危険な」ではなく「危険の」、なので間違いなく。ロバート・シェクリイは1950年代アメリカSFを代表する作家。この「危険の報酬」も50年代に書かれたもの。 テレビ番組という、今ならあたりまえにある存在が、当時の想像力で描き出されている。お話は、突飛すぎるやらせフィクション番組風だが、ハチャメチャな設定と、“手に汗を握らせようとする”展開は、短編ならではの小気味いい筋立てになっていて、イッキに読めてしまう。 現代においての話であったら普通にシニカルな小説として読めるが、50年代当時の作家の頭の中では近未来でのお話という設定だから、やはりそこはSFなのですな。主人公が狂気な心持に陥る結末より、主人公を躍らせる大衆側の普通そうに見える狂気の方が怖い。 合法的殺人がサラリとなされてしまっては困るけれど、現代において一般大衆の目線はこれに近いものを持っているような気もする。そう思えばシニカルというより、みんなして間違ったことをしていても気が付かない無知蒙昧な狂気を小説化した作品、といえようか。 それにつけてもこの作品の面白さもさることながら、この作品が「SFマガジン」の創刊号の海外翻訳SFの記念碑的1編であるということが、作品に箔をつけている。当時の日本のSF界にも多大な影響を及ぼしたらしく、「・・・小松左京も自伝等で本篇の衝撃を何度も語っているそうだ」(「SFマガジン700海外篇創刊700号記念アンソロジー 山岸真=編」より)。 古典といわれるSF作品はたくさんあるけど、短編あたりから読みはじめると、いいかもね。挫折する長さでもなく、センス・オブ・ワンダーに溢れているから、面白い。というか、センス・オブ・ワンダー自体がSFなのだけれど。「危険の報酬」を読んで、そう感じました。 ※読んでみたのは、前出の「SFマガジン700海外篇創刊700号記念アンソロジー 山岸真=編」所収の新訳版です。 今日の国分寺は晴れ。いい天気でした。 今日流れているのは、ブライアン・イーノ。静かでいいですな。 ![]() ■
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by yoshizo1961
| 2014-09-12 17:33
| SF・ミステリ
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川端康成の「有難う」を読む。掌の小説と言われる小品集のなかの1編。
わずか数枚のまさに掌の小説。大正14年に「文藝春秋」に発表された作品だから、川端康成が20代半ば過ぎに書いたもの。20代半ばでこれか(よく書いたもんだ、という意味)。書けないですな、ふつう。 何だか詩のような構造をもつ小説。例えば、作品の冒頭での表現。 山道に揺られながら娘は直ぐ前の運転手の正しい肩に目の光を折り取られてゐる。黄色い服が目の中で世界のやうに拡がつて行く。山々の姿がその肩の両方へ分かれて行く。・・・という文章。そして後半にまた、運転手が運転台の座布団を正しく直す。娘は直ぐ前の温かい肩に目の光を折り取られてゐる。秋の朝風がその肩の両方へ流れて吹く。・・・と、冒頭の文章に呼応する表現を置く。同じではないが、同じ情景をリフレインする。同じではないが、小説の中で韻を感ずる構造を作る。 歌のようでもある。さび部分を繰り返すような構造というか、文章に音にならないリズムがあるのだ。だから読後の印象が一篇の詩のように感ずる。川端康成と言えば「雪国」とか「伊豆の踊子」など、「自然」をまとった小説という印象があるが、この「有難う」も伊豆の季節感、空気、その時代の時間をそのまま切り取ったような瑞々しい表現がそこここに。言葉がその時代を感じさせるのか、とにかくポーンと大正の時間に飛べる。 小説のテーマが現代では理解しにくいが、当時の現実を小説に昇華して、それでいて美しく感じられる表現になっているのがすごい。そのテーマ自体は悲しいし、突飛な展開である気もするが、現代のエンタメ小説に慣れた頭でこれを読めば、小説とはこれほどに美しい構造を持てるのかと感心する。 川端康成の伊豆ものの中でも秀逸な作品ですな。自分の場合、川端康成を読むこともいまや早々無いので逆に新鮮だった。そういうわけで、エラそうな感想文書いてみました。 今日の国分寺は曇り。時々小雨が。明日は定休日なのでお休みします。また、金曜日に。ではでは。 今日流れているのは、ライ・クーダー。落ち着きすぎですかな。 ![]() ■
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by yoshizo1961
| 2014-09-10 14:42
| 本あれこれ
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