カテゴリ:本あれこれ( 182 )

絵本は深かった

 先日の定休日に、久し振りに都心に出て展覧会など観に行った。目黒にある庭園美術館でフランスの絵本展を観て、それから銀座に出て恩師の個展へ。

 フランスの絵本は1800年代や1900年代初頭の絵本があり、もうそのリアリティに打ちのめされて、会場をウロウロ、ウロウロしてしまった。本というのはやはり時間という衣をまとうとまた別の力が生まれるのか、または器物としての命が宿るのか、そんな気がしてならないほどのリアリティがあり、もしこの絵本たちがまどそら堂に並んでいたらなどと,ありもしない夢想をしてしまうのだった。

 比較的新しい絵本である象のババールにしても、当時フランスの本屋の店頭に並んでいたであろう頃の佇まいをそのままにして、もう何とも言えない手触り感というか、表紙の絵など空気にさらされて緩やかに酸化していくインクの味わいが素敵すぎて、ああ、やっぱ絵本っていいなーと。

 消費される本だったかもしれないけど、こうして時を経ると、こうも熟成されるわけで、だから本っていうのはいいもんだと本屋なのにというか本屋だからこそなのかわからないけど、しみじみ思うのだった。これだってアートともいえるんじゃないかってふと思う。

 絵本を読むという体験が少なかった、ていうか皆無に近かったので、絵本についてなんやかんやと語れないんだけども、本のカテゴリの中でもこんなに魅力があるものなのだということに今更気が付いているという・・・。まどそら堂にこんないい絵本が並ぶように妄想だけでもいいからしておこう、などと思ったわけでした。

 今日の国分寺は晴れ。梅雨の合間に太陽が。

 今日の気になる一冊は、「詩の世界」詩の世界社。ボブ・ディラン特集。発行年月日が出ていないのでいつの号なのかわからず。しかしこの本(雑誌?)すごい。ラビさんも寄稿してるし。もうちっと高くしとくか(笑)。

 今日流れているのはブライアン・イーノをベースに懐かし系も。
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by yoshizo1961 | 2018-06-07 14:14 | 本あれこれ | Comments(2)

本にからかわれている

 本にからかわれている?そんな気がすることが結構ある。

 たとえばイベントに持って行くために箱の奥にしまった本。いつもは店頭に並べていてすぐそこにあったのに、しまうとあの本はないか?と聞かれたり。どこそこの○○本はないか?と聞かれ,ありますありますとさがしてもなくて、あれ―?無いですね・・・とお客様が帰ってから目の前の棚にちゃんとあったり。

 不思議でしょうがないのは、ずーっと並べていてまったく反応が無かった本をしまうと、なぜかその本についての問い合わせがあったりするし、この作家の本を探しているんだけどって言われて作家の名前を聞くと、ついこないだバックヤードの奥底にしまって棚卸でもないと出てきません状態になってたりする。なぜかしまって時間が経たないうちに問い合わせがあったりすることが不思議。

 だったら店頭にあるうちにつながればいいのになーと思うんだけど、それがそういうわけにはいかないんだよね(笑)。本は自分の意志を持っているのかな(笑)。

 だからしまう時はどこそこにあるって記憶するようにしているんだけど、一晩寝ればもう忘れる(笑)。管理がしやすいバックヤードにすればいいだけなんだけどね。あー、もっと広い空間があれば・・・。ていうか空間の広さじゃなくて管理能力の問題なだけですか(笑)。

 今日の国分寺は雨。

 今日の気になる一冊は、「ちびくろ・さんぼ」岩波書店。お店にあるのは昭和36年の版。いろいろ変わってない頃の版。昔の版なので少しお高い。みなさん手に取って見られるけれども、買うまでにはいかないのはお値段が高いからかなーと思いつつ・・・。

 今日流れているのは、いしだあゆみ&ティンパンアレイファミリー他です。
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by yoshizo1961 | 2018-06-06 14:04 | 本あれこれ | Comments(0)

古本の値段

 いわゆる古本の値付けの方法・・・とかそんな話ではなくて、東京蚤の市に持って行く本にスリップ(値段が記されている帯)を挟み込みながら、以前つけていた値段を再検討してみたり、新たに値付けする本の価値について考えてみたり、の話。

 ま、はじめはたいがい気合いと期待がまじりあって強気になっているので、値段の付け方もどちらかといえば強気側にシフトしがち。けれどもしばらく、というかかなりの時間、棚に並べていても売れていかないと、少しづつ弱気になつて値下げしたりしなかったり。

 たとえば今回のように棚からイベントに持って行くために抜いて新たに値段を確認すると、おお、これは高すぎじゃないか!と自分にツッコむ場面が何度か。そのまた逆でなんでまたこんなに安いのか、と速攻で値段を書き換える場合も。

 やっぱ古本の値段はご時勢とからみつつ&希少性でもって適正価格が付けられるわけなので、値段の高い安いも相対的に変わっていくわけですな。適正価格っていうのもかなりあいまいな部分も含みつつではあるけれど、それでもバカ高い、またはバカ安っていうのもなーと。

 とは言いつつ買う側からすれば安いに越したことはないわけで、安めの設定に。でもこれは退けないっていう本の場合は強気で行くわけですな。

 ああ、なんでこんなに安いの?って言いつつぱらぱらとめくってみると、もうすごい勢いで書き込みだらけだった・・・・なんてこともある。状態もまたしかり。ほんと新刊本のようにはいかない古本値段なのでした。

 今日の国分寺は晴れ。明日は定休日です。また水曜日に。

 今日の気になる一冊は、「SF超能力者脱獄指令」若桜木虔。これこそ希少価値高めの絶版秋元文庫の一冊。これなら高くても文句は言えまい(笑)。ま、それはいいとして気になってしょうがないのは表紙絵の中で泰然と前を向くオジサンの顔が田中角栄そっくりで(ていうか田中角栄をトレースしたとしか思えない)、いつも内容よりこの絵がこの文庫の妙なのだとつくづく思う。

 今日もブライアン・イーノです。
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by yoshizo1961 | 2018-05-21 15:28 | 本あれこれ | Comments(0)

リトルマガジン「エフブンノイチ」chibimadoで展示会

 いい天気になりました。今日は朝から雨模様かと思っていたのでよかったです。何故なら今日からchibimadoで展示会があるから。初日が雨だと悲しいもんね。足元が悪いと、出たくないもんね。

 相当蒸し暑いし、外をブラブラしてたら熱中症になりそうな感じだけど、お近くの方、ぜひchibimadoまで足をお運びください。いま展示会をしているのは、リトルマガジン・エフブンノイチ(略してエフイチ)さん。まどそら堂店頭でもおなじみ。企画、取材、イラスト、デザインひっくるめてひとりで作り上げているおしゃれなリトルマガジン。でもおしゃれなだけでなくちゃんと内容がしっかりしているのでファンも多いです。

 そのエフイチさんが5号まで発刊した記念、および今後の編集内容に反映させるために今回展示会をすることになったというわけ。chibimadoでやってくれることになってうれしいです。

 作っているご本人が3日間在廊してお客様のご意見・感想をお聞きしています。先着で記念品プレゼントもあるそうです。既刊のエフイチの販売をはじめ、エフイチ掲載のイラストをポストカードにして、販売もしています。とってもいい感じのイラストなので必見の価値ありです。

 ではではこの週末の3日間、どうぞよろしくお願いいたします。

 リトルマガジン「エフブンノイチ」ワッツユアフェイバリット?

 1918年5月18日(金)~20日(日) 12:00~18:30(最終日18時まで)

 ギャラリーchibimado

 今日の国分寺は晴れ。

 今日の気になる一冊は、「ヤマケイのレイルシリーズ10 鉄道記念キップ」長谷川弘和・編。山と渓谷社。鉄ではないんだけど、掲載の記念キップのレトロな図案にはこころ魅かれるものあり。資料性は大だけど、資料ではなくこの本を買ってくれるお客様がいるとしたらとてもうれしい。ちなみに鉄道系は八王子のむしくい堂にいっぱいあります。

 今日流れているのは、いつもの通りブライアン・イーノです。
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by yoshizo1961 | 2018-05-18 14:33 | 本あれこれ | Comments(0)

本、読みたい

 昨日も書いたけど、こんなに本に囲まれて、文字と言葉の海の中で揺蕩っているというのに、深い読書を最近していないことが悲しい。

 読みたい本はたくさんある。バックの中には、いつもスタンバイしているし、家にも、もちろんお店にも本はあり、より取り見取りじゃないかと思うんだけど、読めてない。

 スマホをいじっていることもなく、おしゃべりもほどほど。テレビは見るけどそれほどでもないし。要するに時間の問題ではなく、読みたいけど読み始めるともうそればっかりになってしまうから他のことが遅れるという恐れ?

 いやーそんなことじゃなくて、やっぱ脳が疲れてるのかな。眠いし(花粉の為に熟睡してない)。だから電車で本を開いている人を見ると羨ましい。横まで行って何読んでるの?ってのぞき込んだら捕まるかな(笑)。ま、そんなことじゃなくて本が読みたい・・・。

 さて、今日も手紙社に持って行く本の準備を。搬入まで1週間切っちゃったよ・・・。

 今日の国分寺は晴れ。

 今日の気になる一冊は、楳図かずおの「おろち」。小学館。昔のサンデーコミックスではなく2006年に出た新装版。まあ、とにかく楳図かずおの絵は怖い。子どもの頃に刷り込まれてたのかなぁ。やっぱ今見ても不気味だもの。スミが濃いっていうか。それと指が長いんだよね・・・

 今日流れているのは昨日と同じくTakeo Toyamaです。
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by yoshizo1961 | 2018-03-15 14:20 | 本あれこれ | Comments(0)

最大の素数ふたたび

 素数がこんなに人気とは・・・。意外と素数好きっているんだなー。

 ていうか数学好きなのか?物理?どっちにせよそんな素数に惚れました・・・的な愛を感じるわけですな。「最大の素数」を手に取って、驚嘆するばかりでなく、その素数愛のまなざしで本を離さないお客様がけっこういる・・・。

 素数って言うのはその数と1でしか割れない数のこと。ただそれだけですが、暗号とかに使えるわけですよ。しかも素数って法則性がなくて数えていかないとワカンナイわけです。だから昨年の暮れに発見されたこの数字が、今現在においての最新の最大の素数なわけで何千万桁だろうが、たった一つの数字なわけです。スパコン使って延々と探しているんだと思います。もし量子コンピュータがあればあっという間に探すことができると思いますが。

 買う時には、えーい、買ってしまえー的な決断と、いいのだろうかという迷いの狭間で揺れていらっしゃるのがよくわかる(笑)。もうここまできたら、その分かれ目は懐の財布に2000円くらい余裕があるかどうかで決まるらしく、まだ買物しなきゃとかごはん食べなきゃとかあると、決断が鈍るわけですな(笑)。

 こんな変な本(失礼)、世の中で探してもそんなに(いやそんなにどころかまったく)無いわけで、ここで出会ったからには買うべき(笑)。見つけた時に、出会った時に買わないと、次にはもうないんですよ・・・。典型的古本あるあるですな。

 ま、「最大の素数」は売り切れたらまたすぐ発注しますのでまだ買えますよ!国分寺方面ならアマゾンに注文するより早く手に入るかもよ(笑)。とまあ、そんなわけで「最大の素数」、おすすめです。

 今日の国分寺は晴れ。明日は定休日です。また水曜日に。

 今日流れているのは、GillanのSecond Sightです。
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by yoshizo1961 | 2018-02-19 15:12 | 本あれこれ | Comments(0)

本は生きています

 ここ最近お店の前の道では人の流れがまばらで、大学も試験の最中だったりしたのかなと思うが、なんだか静か。そんな時こそお店の中をなんとか動かしてと思い、積んだままになっている古本タワーを取り崩し、“いま出せそうな本”と“引っ込めた方が良いかも本”とを仕分けする。

 といっても、ではいいかなと思って並べても何も反応なしだったりするし、引っ込めるとあの本はどこですかなんて言われたりする(笑)。もうバックヤードの奥深くに沈みこんで浮いてきません・・・的しまい方をしてしまうので、どうか引っ込める前にお買い求めください(笑)。

 でもどういうわけか、全然動かなかった本でもちょっと気にかけて触ってやったり移動したりすると、何故だか売れていくこともあるので、やっぱ本も生きているのかもしれないと思ったりする。休眠中には存在を消し、覚醒するとここだよー、ここにいるよーと叫び出す。

 本はいつまでも生きていて、どこかの本棚や机の上とかちゃぶ台の上に乗り、次に読んでくれる人を待っているのかな。読まれてこそ本冥利に尽きる・・・と思っているのかどうか。並べられてその威厳そのものの存在感だけで、どうよって言っている本もあるけど、やっぱ覚醒して読まれてナンボって思っている本は、どこか光っている。

 いま「ジェニーの肖像」っていうSFを読んでいるけど、内容もそうだけど、訳がなんともノスタルジックで、ああ、なんかニューヨークのこの時代感がよく伝わってくるなあ、と思いつつ本を手に取ってしみじみ眺めて見ると、やっぱ生きているのか光って見えるのでした。

 今日の国分寺は晴れ。

 今日流れているのは、クロノス・カルテットです。
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by yoshizo1961 | 2018-02-17 15:52 | 本あれこれ | Comments(0)

貸本屋さんの思い出

 うちの漫画棚には貸本落ちらしきアイテムが数冊あるんだけど、自分の記憶ではたとえば水木しげるの妖鬼伝みたいな貸本は、駄菓子屋にもあったような記憶が。

 貸本屋は昭和50年代くらいまでなら普通にあって(ていっても貸しているアイテムはリアルタイムの少年少女雑誌がメインで他にマンガなら新書版、他に古本屋みたいなアイテムの本・・・って感じで割と今まだあるスタンダードな古本屋の体裁に近かったような)。

 水木しげるとかミステリものの「影」とか、古い貸本って、駄菓子屋の本棚にあったような記憶があるんだけども。子どもには手の届かない上の方の棚に煤けてというか茶色い感じの、怖そうなおどろおどろ感と、子どもは読んじゃダメ的な雰囲気を醸し出していて、駄菓子屋に行くたびにじいっーと見つめていたような記憶があるのですな。

 そういう貸本って、まだ4,5歳の子どもには妙に気になるものでしたな。脳内で記憶の底に眠っている画像を呼び出してみると、瞬間的に棚の色合いとか空気がよみがえります。あの瞬間にタイムスリップできれば・・・。

貸本が可能だった時代・・・。今の便利さが無いっていうか、今見ると不便っていう事柄も、当時は当たり前のことだったわけで、一冊の漫画雑誌や本を、近所の子どもらから大人までが順番に読んでいたわけですな。本も雑誌も大事なものだったということです。

 今日の国分寺は晴れ。

 今日流れているのは、昨日と同じくキース・ジャレットです。
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by yoshizo1961 | 2018-02-10 14:56 | 本あれこれ | Comments(0)

パンク・ロック・イン・ロンドンはいずこに

 まどそら堂にあったあの本第2弾は、あの、あの、そうです、あの『パンクロック・イン・ロンドン』!

 いやー、今考えてみたら相当安めの値段で売ってしまったかも。だって今探しても全然出てこないアイテムになってるし(検索するとあるにはあった)。もっと寝かしてケタ一つ違うくらいの値段付けて売ればよかった(・・・という商売へたくそ未練たらたら音頭)。

 だって売ってしまってその後でニューヨークの超有名書店から問い合わせがあったんだよ!売ってくれって。当時この『パンクロック・・・』はこのブログでしか情報発信してなかったんだけど、ニューヨークで引っかかったってわけか?とにかくその本屋のディレクターみたいな人からメールが来て。

 ま、そんなもんだよね。で、もう一回入って来ないかなーなんて思ってみても、そんなわけないですよ!あー、手元に置いておけばよかった・・・ってそんなことやってると商売になんないんですが・・・。ま、いろんな矛盾を孕んではいますが、売らなきゃいけないし売ると無くなるし。やっぱその売り時と価格のこのタイミング!っていうのがあるんだろうなと。目先の利益だけ見てしまってもダメ、だからといってタイミングを外すともう売れない・・・。

 ま、この本はかならずまたゲットしたい!と、思っております。待ってろよー!

 今日の国分寺は雨。夜から雪だって・・・

 今日流れているのは、YMOです。
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by yoshizo1961 | 2018-02-01 15:57 | 本あれこれ | Comments(0)

まどそら堂にあったあの本

 まどそら堂アイテム懐かしシリーズ。

 まどそら堂が今までに売った本の中で、特に思い入れがあった本などを懐古してみよう企画です。今回は、SFトリオで仲良く面陳にしていた3冊。「たんぽぽ娘」と「カエアンの聖衣」、「猫城記」。

「カエアンの聖衣」「猫城記」の2冊はまだ売れておらず、お店のSF棚にあります。偉そうに面陳していた頃、「カエアンの聖衣」はハヤカワ文庫から再版されてレア度がグッと下がってしまい泣きそうになったけど、「猫城記」はまだ何とかレア感を保っています。っていっても昨今のサンリオSF文庫への関心度も下がる一方のような気がして、いまいち熱気を帯びず・・・。

 そして「たんぽぽ娘」はちびまど時代に売れてしまったけど、いまだにまどそら堂の看板娘として認知したいと願うアイテム。だからどこかで見つけたら入手しなければと。買取で入って来ればうれしいけど、そうもいかないアイテムだし。

「たんぽぽ娘」も復刊されて読めるようになってしまったけれど、あの集英社のコバルト文庫版がうちの看板娘なので、見つけ次第確保(笑)。ま、そうはいってもそうそうないしね。ていうかあそこにもあるここにもあるって知ってるんだけど予算がね(笑)。

 もう一度コバルト版で読み返したいなー。たんぽぽ娘は面白かった。ちびまど時代を思い出す・・・。

 今日の国分寺は晴れ。明日は定休日です。また水曜日に。

 今日流れているのは、フィリップ・グラスです。
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by yoshizo1961 | 2018-01-29 16:27 | 本あれこれ | Comments(0)