2018年 02月 26日 ( 1 )

夜のとばりが降りる頃

 昨日は人の流れが多くて忙しい一日だった。こんな日もあるんですな。そんでもって人心地ついて気がついたらもう夜になっていた。

 もう閉めようかなって外置きのワゴンなどしまっている時、外からしみじみと店内を覗いてみた。暗い夜空に溶け込むような黄色い裸電球。昼間とはうってかわってしんと静まった空気感。自分のお店ながら、夜の古本屋っていいですな。

 なんだか時間が止まっているようで。

 昼間気が付かなかった本が、あ、ここに、あれ、ここにもって。夜に目をさます本たちがいるんだね。いつもは静かにしているのに、夜をまとうと、にわかに息を吹き返す。本の周りの空気が揺らいで、ほらここにおりますよ、って。

 いいなぁ、そんな夜の本。「星の王子さま」も「夜間飛行」も。「銀河鉄道の夜」も。みんな漆黒の夜、こうしてページを開くと夜をまとった粒子が本から沸き立って、お店の中が夜そのものに。

 子どもの頃、夜、本を読むのが好きだったから、星月夜の晩は窓際でたまに遠くを見つめて、それでまた本に目を落とす。文字の上に星がまたたき、活字の匂いが風に乗って窓から飛んで行く。そして寝っ転がって読み始めるといつのまにかうたた寝してしまう。夜に浸って。

 昨夜は、そんな気分になれた夜でした。

 今日の国分寺は晴れ。明日は定休日。また水曜日に。

 今日流れているのも、キース・ジャレットです。
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by yoshizo1961 | 2018-02-26 15:13 | お店あれこれ | Comments(0)