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絵本は深かった

 先日の定休日に、久し振りに都心に出て展覧会など観に行った。目黒にある庭園美術館でフランスの絵本展を観て、それから銀座に出て恩師の個展へ。

 フランスの絵本は1800年代や1900年代初頭の絵本があり、もうそのリアリティに打ちのめされて、会場をウロウロ、ウロウロしてしまった。本というのはやはり時間という衣をまとうとまた別の力が生まれるのか、または器物としての命が宿るのか、そんな気がしてならないほどのリアリティがあり、もしこの絵本たちがまどそら堂に並んでいたらなどと,ありもしない夢想をしてしまうのだった。

 比較的新しい絵本である象のババールにしても、当時フランスの本屋の店頭に並んでいたであろう頃の佇まいをそのままにして、もう何とも言えない手触り感というか、表紙の絵など空気にさらされて緩やかに酸化していくインクの味わいが素敵すぎて、ああ、やっぱ絵本っていいなーと。

 消費される本だったかもしれないけど、こうして時を経ると、こうも熟成されるわけで、だから本っていうのはいいもんだと本屋なのにというか本屋だからこそなのかわからないけど、しみじみ思うのだった。これだってアートともいえるんじゃないかってふと思う。

 絵本を読むという体験が少なかった、ていうか皆無に近かったので、絵本についてなんやかんやと語れないんだけども、本のカテゴリの中でもこんなに魅力があるものなのだということに今更気が付いているという・・・。まどそら堂にこんないい絵本が並ぶように妄想だけでもいいからしておこう、などと思ったわけでした。

 今日の国分寺は晴れ。梅雨の合間に太陽が。

 今日の気になる一冊は、「詩の世界」詩の世界社。ボブ・ディラン特集。発行年月日が出ていないのでいつの号なのかわからず。しかしこの本(雑誌?)すごい。ラビさんも寄稿してるし。もうちっと高くしとくか(笑)。

 今日流れているのはブライアン・イーノをベースに懐かし系も。
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by yoshizo1961 | 2018-06-07 14:14 | 本あれこれ | Comments(2)
Commented by peko2nd at 2018-06-07 20:09
ええっ!ラビさん寄稿の本って??
お取り置きお願いできますか(^^;)?
Commented by yoshizo1961 at 2018-06-08 12:30
peko2ndさま
取り置き、了解です。店頭でその旨お伝えください。

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