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古本山に登ろう

 最近、買取依頼が増え、毎日のように買取させていただいている。

 それはうれしい限りなのだが、買取する本の数が毎日倍々に増えていくので管理が行き届かず、しかもすでにバックヤードにも本を積み上げ過ぎて通路すら片足歩き状態になっているので、仕方なく店内の置けそうなところに山積ということになってしまっている。

 巷の古本屋さんでは、市(いち)で仕入れた本を結束されたままの状態でそこかしこに山積みしている光景をよく目にするが、個人的にはそうしたくないのでうちのお店ではしないようにと心掛けていたんだけど、こうもたくさんの本が毎日入って来るとそうもいっていられなくなり、結局、古本山を築くことになってしまっている。

 意外とこれがストレスで、毎朝見るたびにやる気がそがれるので何とかしなければならないのはわかっているのだが、もうとっくになんとかなるキャパを越えているのが悲しい。とはいっても早いところ分類してクリーニングして値付けして棚に並べたい・・・というところ。

 でもこのただ山積みされた古本に並々ならぬ興味を示すお客様が多く、ほんと不思議なものできれいに並べてある棚の本よりも、埃を被っているままの未整理の本の山にとりつくように見入って、下の方からなんとか抜いてみたりとかしている(笑)。

 それまだ買取したばっかりだからと言っても、やっぱこの茫漠とした山の中にしか自分の欲しいものは見つからないとばかりに古本山を凝視するみなさんに、古本好きの共通した性を感じるのだった。いっそ山のままうずたかくしておいた方がたくさん売れたりして(笑)。古本山、登りにきてください。

 今日の国分寺は曇り。すっとしませんな。

 今日の気になる本は、「知恵のダイヤ 少年ものしり寶典」。昭和11年発行の少年倶楽部の付録。戦前だもんね。”長続きのする歩き方””とか”門を出る客にこの心つかひ”とか、気の回し方がすごくて面白い。お客様にこれいくらで売るの?って聞かれてまだ値付けしてなかったことに気づく。強気な値段をつけたいけど、売れませんな、たぶん(笑)。

 今日流れているのは、キース・ジャレットです。
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by yoshizo1961 | 2018-03-09 15:34 | お店あれこれ | Comments(0)
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