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本の値段

 本の値段について考えた日。

 古本の場合、あらかじめの定価とは違う値段がついている。ま、それはあたりまえとして。

 ではいかに値段がつけられているのか。新古書本(リサイクル本)の場合、たいがい定価の半額前後。最近出版された本ならもう少し上乗せされているか。状態が悪かったり古ければ100円から200円。

 ではそれが相場かといえばそうでもない。絶版本ならもっとする。絶版でなくても特定の作家や、プレミアのつく本はいくらでもあるので、そういう本は高めの値段がついている。

 アマゾンや「日本の古本屋」で検索して出てきた値段が相場かといえばこれもまた違う。そりゃ常識相場としてはそんなに外れていないけど、まったくここの値段が基準かといえばそんなこともない。

 基本的には値段はかく古本屋が独自につけるものなので、その古本屋によって同じ本でも高い安いの差はかなりあるわけである。お客様によっては、ネットで検索した値段を基準にされる方もいらっしゃるが、お店ではネット価格を参考にはするが、そこに準拠した値段をつけるわけではないので値段の幅はあってしかるべきなのである。

 お店によって得意分野または扱わない分野などで値段の差がかなり出てくることもあるし、看板のつもりで高めの設定になっているものもあれば、赤字覚悟の本もある。要はそのお店の値段の付け方でその本に対する思いも見ることができるというもの。

 この間、うちにある高額な本を買うかどうするか悩んで、結局買ってくださったお客様がいたが、その本はそのお客様が子供の頃に持っていた本と同じものだったらしく、懐かしさと懐具合との関係でしばし逡巡されていたが、結局買っていただけたのであった。そのお客様は自分の記憶や子どもの頃の時間を買い戻すために大枚をはたいたのであって、その本のレア度がどうの古書価がどうのはまったく関係ないのだった。ネット検索での値段に固執する方も多いけど、こうした値段の折り合いが、妙にしみじみとして、本の値段というものについてあらためて考えたというわけであった。

 今日の国分寺は晴れ。筋肉痛で脇腹が・・・

 今日流れているのは、マイク・オールドフィールドです。
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by yoshizo1961 | 2017-04-28 15:31 | 本あれこれ | Comments(0)
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