それが私の名前だ

　夕方ごろからがたがたとほろ酔いの準備。ちびまどから椅子を運び込む。客席スペースの本をかたずけ、なんとか１０名分の座席を作る。飛び入り１名を含む１１名の座席ができあがったあたりで参加者さんたちが集まりはじめ、ぎゅうぎゅう詰めの座席に。

　酒はある、人もいる、本もある。ということで、ほろ酔い夜話のはじまり。今回は世話係に徹しよう、と副店長と二人で奥でちびちびと日本酒をいただきながら、朗読が始まるのを待つ。手動スポットライトの操作という大事なお仕事があるので、酔っぱらうわけにもいかないし。副店長は店内の照明をつけたり消したりする係。

　なごやかに飲んでいるなかで、ごくごく自然に朗読トップバッターに立ったのは、ほろ酔い発起人のＫさん。滔々と、児童書を朗読する。相変わらずのクオリティ。だって現役ママなのでちいさなお子さんにいつも読み聞かせをされているのであった。Ｋさんの朗読がお手本となり、朗読は続く。

　さあ今回出色だったのは、別のＫさんの朗読。朗読自体も洗練されており（こちらも読み聞かせ熟練ママなのだ）、選んだ本も当たり。というか、実際、読書するより朗読のほうが合っていると思われる、ブローディガンの『西瓜糖の日々』。それが私の名前だ。この言葉がみんなの耳に焼き付いた模様（笑）。

　今回初めて参加したＹさんの場合、予期せずに新しい朗読のかたちを切り開いてしまった。音楽関係の本を朗読するため、ＣＤまでセットし、曲を流しながら・・・という段取りだったが、座って本を開いた時点で老眼鏡を忘れたことに気づき、どうしても読めず急遽そのミュージシャンについて語りだすという（笑）。好きなミュージシャンだから語れるんだけど、こんなかたちの朗読（朗読ではないけど）もいい感じ。これから音楽付き、語りもアリかな。ちなみにそのミュージシャンはビル・エヴァンス。

　他にもカラーブックスの鉄道模型をはじめ芸能人ネタあり、夢につながっている絵本あり、スポットライトでスター気分などなど朗読した本はみなさん違う傾向でしたが面白かった！

　ま。こんなにせまいスペースで膝突き合わせてのほろ酔いだったけれど、みなさん楽しく過ごされたので良かった良かったというところ。Ｓさんは終盤完璧に熟睡してたし（笑）、飲み過ぎかもという方もおられたが、ちゃんと帰ることができたのか心配（笑）。一部を除きほろ酔い程度でいい感じでした。

　終了時間も予定よりはるかにオーバーしていたので、みなさんの帰りの足が気がかりで、朗読時間がみんな長過ぎるからとコンパクトにコンパクトにとおせっかいなことを言っておりましたが、ま、帰りの電車がある時間ギリギリまでがリミットということで、あくせくせずにゆったりとやればよかったわけで・・・と後々反省。みなさん、ごめんなさいねー！好きなだけ読んでください！（笑）

　それにしても朗読はすごい（酒飲んでるから？）。またやりましょうね。次は５回目になります。年明けて雪が降る頃ですかね？雪見酒と朗読の夜。次回のほろ酔い夜話をお楽しみに！みなさん、ありがとうございました！またどうぞー！トォー！

　今日の国分寺は晴れ。いい天気でした。

　今日流れているのは、ブライアン・イーノ。落ち着いています。