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遅ればせながら、「舟を編む」読んでみた

 三浦しをん「舟を編む」を読む。話題になってから数年。本屋大賞だったんだよね?

 まほろはテレビで見ていたけれど、三浦しをんをまともに読んだのはこれが初めて。本屋大賞獲ってるから、期待して読んだ。読後の印象は、優しげな奥田英朗?っていうか、こういった何か専門性を持ったエンタメ系はどれも同じ匂いがして(きらいとか、いやだっていうんじゃないけど)、揺さぶられるようなオリジナル感が乏しい気が・・・。他の本屋大賞だったら天地明察もそうだったけど、面白い!けれども心に残るかって言うとなぁ・・・。「舟を編む」にしても、面白い!と思うんだけど(実際、一気読みだった)、読書の喜びの位相が違うというか、消費されてしまうというか。テレビを見ている感じに近いのかな。このドラマなかなか面白かったね、という感じ。

 三浦しをんファンには申し訳ないが、物語の作りが類型的(辞書作りという素材は特殊だとは思うけどね)?こういう展開かなと思ったら、その通りに展開するのでそう思ってしまったのかな。章ごとに別の登場人物の視点で語られるところが奥田っぽいって思ったけど、まあ、そんな構成はいくらでもあるわけだけど、その辺りも。もっとストレートに主人公の視点一直線で押し切ってくれれば、良かったんじゃないかな。って言ってもこのあたりが読者のそれぞれの好みだから、何とも言えないけど。
 
 でも読み終えて爽やかな読後感を感じたし、文章も上手いし。実際のこの本の装丁の意味も理解して、なるほどなと。小技が効いてるじゃありませんか。そんなわけで三浦しをん、「舟を編む」読んでみました。

 今日の国分寺は晴れ。またまた暑くなりましたな。お知らせ:しばらく先の話ですが、「ほろ酔い夜話」-酒と朗読の宵ーという会を催します。酒を呑みながら好きな本の朗読をするという、大人の集まりです。初回は10月3日(金)19:30~21:00/酒は各自持ち込み/つまみ(柿の種)はお店で用意/参加費ワンコイン/定員:お店に入れる人数まで/・・・・・・というところです。近くなったらまたお知らせしますよ。気になる方はどこか頭のすみにでも置いておいてください。初秋の夜、酒をちびりちびりやりながら好きな本の、好きなフレーズを呟く、そんな集まりです。希望者には手製スポットライトで演出ありです。ささやかなスター気分を味わってください。

 今日流れているのはレディオヘッド。コンポのリモコンが行方不明で操作がメンドクサイことになってます。
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by yoshizo1961 | 2014-08-18 17:19 | 本あれこれ | Comments(0)
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