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スカスカの太陽と俯瞰症

 昨夜の「虎の穴」(11月19日ブログ参照)では「ポストしらけ」というテーマで考察及びパフォーマンスが行われた。参加者はいつもの3名。

 結局「ポストしらけ」は、悟り世代と同様または近しいものであるという展開に。そしてミュージシャン(自称)の大導寺シンさんのパフォーマンス。「俯瞰症」と名づけられた、悟り世代を表現した作詞作曲のオリジナル。彼の頭の上に浮かぶのは店主が作った「スカスカの太陽」。
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自らの演奏、打ち込み、生声をデジタル加工して作り上げた「俯瞰症」を、パソコンから出力してライブ表現してみせた大導寺さんは、ドンピシャの悟り世代である。その詩もそのまま悟り世代のツボを表現していると思う。しかし本人は、ここで言われる「悟り」のアンチテーゼとして作詞したはずなのに、何故かスラスラ書けたので、批判的に捉えていたにもかかわらずその中に属していたのかも知れない、との思いを持ったそうだ。

 店主の世代からしてみれば、悟り世代云々より、たとえば大導寺さんの作品制作の手段やその表現の仕方の方が新鮮で面白かった。あたりまえのようにデジタル技術を駆使して、あたりまえのように表現できる。店主世代は「新人類」と呼ばれることが多かったが、彼らから見れば新人類どころかネアンデルタール人くらいかもしれない。

 それにしても、ポストしらけまたは悟り世代を象徴したつもりで作った、店主の「スカスカの太陽」がこれほどアナログなものに見えたことは自分自身、少しばかり驚いた。おれはやっぱりアナログ思考なのか。うーん。
スカスカの太陽と俯瞰症_b0304265_171519.jpg

 

 次回の「虎の穴」は年を越して1月後半に行われます。日取りは決まり次第ブログにて告知いたします。次回のテーマは「その名を呼ぶことは禁止、されどその名を呼ぶ」です。テーマの意味は、そのものを表す本質的な言葉を使わず、そのものを指し示す言葉を探り当てるということです。それは説明にとどまらず、比喩も暗喩も越えながらも説得力のある、新しい言葉を紡ぎだそうという試みです。よく判らないかもしれないので、お店で店主に聞いてください。

 今日の国分寺は晴れ。そんなに寒くない?

 本日のBGMはピンク・フロイドの「あなたがここにいてほしい」。

 今回の「虎の穴」の作品、「俯瞰症」です。


希望の未来は僕には見えません
不吉な足音も僕には聞こえません

欲しがりません、勝つまでは
欲しがれません、勝ち目はないから

☆右向け右、左向け左
 先生、月向けばいいですか?

右向け右、左向け左
とりあえず、とりあえずみんなの進む方向へ

★映る景色も、人の涙も
 高みの見物、無表情で

 じっと眺めてるだけ
 ただ見つめてるだけ
 だって僕にはカンケイナイから

大人たちの懐古趣味
自由の革命家はもういないのに

感じない悲しみも、感じない喜びすらも
感じてる本当は・・・実感がないだけ


間奏

★繰り返し



「俯瞰症」 大導寺シン

※先生、月向けばいいですか?の「月」は「次」の誤植だそうですが、あえてそのまま掲載します。 
 
by yoshizo1961 | 2013-12-17 17:01 | 虎の穴あれこれ | Comments(0)
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