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古本市で見つけたものと落としたもの

 今日は春節。旧正月だ。といっても香港の話。今年は本日から4日間、祝日。通常は3日間だが、今年は3日目が日曜日なので、翌日も休みで4日間なんだそうな。といっても、日本で盛り上がるのは中華街くらいか。

 知る人ぞ知る(自他ともに認める)香港フリークなので、香港で何かあると心がざわめく。といっても、お正月が来ただけなんだけど・・・。今の時期に香港に行くと、お店は休みのところが多くて少しがっかりするけど、東京の正月とかお盆と一緒で、人が少ないので空いてて楽に歩ける。街並みも正月飾りできれいだし。

 いやいや、今日は、古本市の話だった。お店を始める前の話だが、古本好きの人として、よく古本市に行った。昨日たまたま新宿のサブナードで小さな古本市に出くわしたので、以前経験した古本市での出来事をいくつか。

 古本者は、自分の探している本を見つけるため、作ったリストを片手に、気ぜわしなく棚をまわるが、そうしたツワモノを尻目に、余裕のふりで棚をまわる男が一人、それが私であった。初日でオープンする瞬間など、眼が血走った古本おやじたちが、小競り合いしながら飛び込んでいくのを見るにつけ、ああ、おそろしーと思いつつも、負けてなるものかと自分も飛び込んで行く。が、あわあわしてる間にいい本は取られてしまうので、それならばあわてず平常心で望もうと、さきの余裕のふり、となるのであった。

 あるとき、後塵を拝しながらも、とぼとぼと文庫の棚を進んでいくと、ずうっと捜し続けていたカラーブックスの「香港・マカオ・台湾の旅」があるではないか。おおっ、と手に取って値段を確かめ、買うつもりで手に乗せるが、まだたくさん買うだろうし全体を見てから取りにくればいいと棚に戻した。そんな感じでめぼしいものがあるとその棚を記憶して、全体を見回った後逆回りでひとつひとつ取り出しながら行くと、あの香港本が無い!古いものでレアだけど、誰も興味を示さないだろうと思って油断した。

 古本は出逢った時に即、手に入れないと、もう手に入らないとよく言われる。まさにその通りで、それ以来その香港本には出逢えていない(画像の本は同じものではあるが、新しい改訂版。といっても昭和46年だが。捜していたものはもっと古い版)。

 宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」が好きなので、蒸気機関車本もチェックする(絵の資料用)。あるとき「蒸気機関車写真名鑑」という本をペラペラめくっていたら、本の真ん中あたりに昔の壱円札が!おおっ、と一度本を閉じて辺りを見回す。本も欲しいが値段が高い。けど、壱円札のほうが欲しい!周りの眼球血走りおやじどもが見張っている気がして、買おうと思って持っていた本に壱円札だけ移して・・・というよこしまな考えを振り捨て、高かったけれど本ごと買った。後で調べたらよくある壱円札で値打ちものではなかった・・・。

 古本市での出来事で、笑える話はまだあるが、また今度。サブナードの古本市ではちょいレアな詩集を見つけました。

 今日の国分寺は晴れ。あったかいね。昨日、お店で展覧会をしてくれたむらのさんの二人展を新宿に見に行った。がんばってるなーと。木彫の作品が面白かった。いろんなところでどんどんやって、大きな作家になってほしい。「新井宏輔 村野正徳 タイヨウハオマ」展は2月3日(月)まで。新宿のcommunity center akta(03-3226-8998)で。

 今日流れているのはピアフだけど、夕方からチェンジ。なにかな?
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by yoshizo1961 | 2014-01-31 15:26 | 本あれこれ | Comments(0)

たんぽぽ娘がやってきた

 ひところ話題にもなったのでご存知の方も多いだろうが、あの「たんぽぽ娘」(コバルトシリーズ版)が入荷したので、触れないわけにもいかないだろうな、と。

 「たんぽぽ娘」ロバート・F・ヤング/伊藤典夫訳(海外ロマンチックSF傑作選②・風見潤編所収)集英社文庫コバルトシリーズ。昭和55年に第1刷が発行されている(入荷したものは昭和55年第2刷)。おなじみのコバルトシリーズそのままの体裁で、カバー絵は村松誠。

 今までに現物を見たことが無かった。印刷物や画像では見たことがあったが、ビブリア古書堂に登場した時、剛力、いや、栞子さんの手に乗っていた現物を見て、出逢ってみたいなーと思っていた。このビブリア古書堂のおかげで話題になってしまい、現在、河出書房新社版と復刊ドットコム版などが出てしまったので、読もうと思えば難なく読める。が、それまでの間、このコバルト版でしか読めなかったレアアイテムであったから、多くのSF者の思いはこのコバルト版に吸収されて、その溜まりに溜まった念が、まだこの本にすり込まれている。古書価は落ち着きつつあるとはいえ、いまだにこのコバルト版は、燦然と輝いているのである(大げさですか)。

 店主も興奮の面持ちでさっそく読んでみると(このコバルト版で読みたかったのだ!)、うーん・・・思い入れていたイメージと少し・・・いやいや、おおまかなストーリーは知っていたから、こんな感じなんだろう、と。短編なのですぐ読了。内容はお楽しみとして、タイムトラベルもののSFというより”恋愛”物語なのであった(ロマンチックSF選なのだから、あたりまえか)。

 タイムトラベルがらみの恋愛小説。だからSFとしてのタイムトラベルの妙に重きを置いて読むと少し戸惑う。でもタイムトラベルが恋愛の要めなので、うーん、ややこしい。栞子さんが疑問を呈していた部分も、たしかに読んでいて「?」がつくが、要するに訳し方なんだろうと思う。説明的にすれば、伝わりやすかったんだろう。とはいってもこのお話しの言葉(訳)もいい感じではある。”おとといは兎を見たわ。きのうは鹿、今日はあなた”なんて言われてみたい。

 しかし、このコバルトシリーズの対象読者としては、中高生くらいのティーンエージャー(なんか古い言い方?)を中心に据えているのだろうから、店主のような世代のオヤジがこれを読んだ場合、また違う印象を持つのでは・・・と。

 内容に少し触れてしまうが、実際、オヤジといっていい年代の主人公が、若い娘にときめく気持ちはよくわかる(一般的に言って・・・ですよ)。だからその心理描写や行動が絵空事というより、オヤジたちが持つ清らかな願望そのものであって、シンパシーを感じずにはいられなかった。ただ、リアルな世界に於いてはこんなことは絶対、ない。タイムトラベルより不可能!(お、おちついて・・・)

 年の差が親子並みで、清楚な娘がオヤジに「もし来られなかったときのためにー思い出のためにー言っておきます。あなたを愛しています」なんて言うわけないでしょ!(どうどう、興奮しすぎだよ・・・)

 もちろんジュリーの言葉はアンの言葉であるから、愛してるって言うのはおかしくないのだけれど、ね。このお話、読み込めば面白いと思う。気にいった!というわけで、「たんぽぽ娘」は、オヤジが”萌え”に酔うというSFなのである(ふつうに美しく読んでいる皆様、すみません)。しばらくはお店の棚に飾っておくことにします。

 今日の国分寺は晴れ。今日もそれなりに暖かいね。ドア開けっ放しです。明日は定休日なのでお休みします。また、金曜日に、ではでは。

 今日流れているのはエリック・サティ。でもジムノペティではありません。
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by yoshizo1961 | 2014-01-29 16:05 | SF・ミステリ | Comments(0)

「雪原」

 言葉を剥ぎ取り、丸裸に。そして新しい服を着せてみる。その服は似合っているか?

 昨夜の「虎の穴」はそんな作業であった。お店の中にたまたまあったあるモノをひとつ取り上げ、そのモノの名前を剥ぎ取る(この世のすべてのモノ、在るものにも無いものにもすべてのものに名前がある驚き!名前の無いものを見つけたら、なんて呼べばいいんだ?)。そして、丸裸の言葉に服を着せてあげよう。みんな着せたい服の好みが違うから、丸裸の言葉はおしゃれに見えたりダサかったりする。言葉が新しく変われば、認識も変わるのだろうか。

 ある者はそれを「ヌカ」といい、ある者は「ユバ」という。それは「四畳半」であり、「ドレスを汚される喜びと苦悩」であるという。ただ「雪原」という言葉が示された時、そのモノは新しい服を自らまとい、喜びの産声をあげた・・・だろうか。

 昨夜の「虎の穴」を報告するのはちょっと難しい。言葉あそびでもゲームでもない、ややこしいテツガクでもない。答えもないし。ただ、わりと面白かった。取り上げたそのモノが何であるかは、お店で店主に聞いてください(意味不明な説明に終始するかもしれませんが)。次回の「虎の穴」は2月11日(予定)です。

 話は変わるが、先日この「虎の穴」メンバーと、現在、お店で個展開催中の矢櫃さんとが、店内で遭遇した。ともに表現するもの同士の会話は興味深いものであった(店主はこれ幸いと自分の仕事に没頭)。老練な美術家の幻術めいた話を、二十歳そこそこと、まだ未成年の学生がちゃんと渡り合って会話しているのを横目で見ながら、「虎の穴」がここまで成長したかと目頭が熱くなった(笑)。会話の中で出てきた南方熊楠や宮武外骨について、すぐ大学の図書館で借りてきて読んでいるところが凄い。学内でも「教養研究会」なるサークルを立ち上げ、マガジンを制作するとか。この「虎の穴」メンバーも春に開催予定の「詩」の展覧会に参加することになっている。

 表現者がまわりに溢れていて、ますます変わった古本屋になっていくまどそら堂を、今後共よろしく(古本屋業もちゃんと腰すえてやりますよ、もちろん)!

 今日の国分寺は晴れ。少し暖かいのでドアは開けっ放しです。

 今日流れているのはキース・ジャレットの「ケルンコンサート」です。
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by yoshizo1961 | 2014-01-28 14:15 | 虎の穴あれこれ | Comments(0)

「やがて森になる」そのとき

 「やがて森になる」小谷ふみ/クルミド出版/2013(横尾寿永堂版)がお店にやってきたのは、昨年の秋の終り頃だったか。以来、棚に面陳(表紙を見せて陳列すること)で置かせていただいている。

 ”深めの赤”が印象的なカバー。金で箔押しされたタイトル文字もさりげない。手のひらに落ち着くサイズで作られていて、こじんまりとした佇まいが、かわいい。

 この本を書かれた小谷ふみさんは、国分寺在住の地元作家である。出版のきっかけともなった、第14回読売新聞こども未来賞入賞作品の「青い自転車の夢」もこの本に所収されているが、こども、ということばで察せられる通り、ご自分のお子さまが登場する話である。ハートウォーミングなことばで綴られていながら、喉元がつまるようなことばがたびたびあらわれる。さらっとしたことばが、深い。完成度も高い。

 最初にさくっと斜め読みした時は、ことばがきれいだな、という印象であった。絵を描くときの絵の具に例えると、なるべく混色しないで彩度を保った色。画面上でも重ねすぎず、その色の響きを大切にするような絵。腰を落ち着けてじっくり読んでみた時は、印象がまた違った。色の例えは変わらないが、素通りできないことばに、幾たびか立ち止まる。時間も止まる。

 ”ちいさな彼”と”おおきな彼”に囲まれて、精一杯の日常を綴る彼女のことばは、ただ単なる感情の吐露でもない。誰もが抱える重さを、濁らないことばで綴っている。私の重さはあなたの重さであり、あなたの重さも私の重さである、ちいさな幸せも、驚きも。そう言っている気がする。

 今年の春、「詩」の展覧会を企画しているが、小谷さんにも作品の展示をお願いしている。小谷さんはご自分の書かれたものが、詩なのかエッセイなのか、文章なのかよくわからないと言われるが、そういった括りも彼女の作品にはあまり意味がないのかも知れない。表現されたことばが、読んだ人に届いたとき、小谷ワールドは広がる。詩でもあり、エッセイでもある。そしてことばを囲う境界は、彼女の作品にはない。

 小谷ふみさんの「やがて森になる」は、横尾寿永堂版の他に、九ポ堂の通常版・古紙版もあります。うちのお店でももちろんですが、西国分寺のクルミドコーヒーでも出逢えます。ひょっとしたらクルミドの地階のテーブルで、詩作にふける小谷さんに出会えるかも。小谷ワールドを楽しもう!

 今日の国分寺は晴れ。また寒くなっちゃった。ドア閉めてます。ちからを込めて開けてください。今夜は久し振りに「虎の穴」があります。興味のある方は、7時にお越し下さい。新入荷情報でお知らせした「たんぽぽ娘」(コバルト版)を見たい方も、お店にダッシュ!

 今日流れているのは、カーペンターズ。懐かしいメロディです。
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by yoshizo1961 | 2014-01-27 16:27 | 詩あれこれ | Comments(0)

キカイダーの哀しみ

 秋田書店のサンデーコミックス版・SFコミックス「人造人間キカイダー(第1巻)」表紙のキカイダーの大粒の涙。

 視覚センサーからの油漏れ・・・であるわけもなく、人間になりたくともなれない葛藤の涙であるはずだ。ピノキオは人間になりました、めでたしめでたしだが、キカイダーの場合は哀しい。

 キカイダーも最後には人間になる。けれど、人間になることは、機械のままでいることより辛い。・・・これから永久に"悪”と”良心”のたたかいに苦しめられるだろう・・・とジローも言っているように、人間のこころの葛藤のほうが、ダークと戦うより辛い。

 キカイダーの人間論はさておき(深く考え倒せば相当深くなりそう)、ピノキオを下地にしたこの物語は、SFとしてかなりいい出来で、フィリップ・K・ディックが焼き直して書いたら絶対ベストセラーになっただろうなーと。村上龍でもいいかも(勝手なこと言ってますが)。
ハリウッドで映画化すればいいのにとも思う。相当かっこいい映画になりそうだ。

 キカイダーのもっとすごいところは、あのデザインそのものだ。顔面半分がシースルーで機械の部品が見えているあの顔。からだ半分が「未完成」を思わせる造形。コンセプトそのままじゃないか!テレビ放映時のコスチュームはイマイチだったが、今風に作りこめばかなりかっこよくなるはずだ。

 ともあれ「良心回路」がちゃんと作動しない人間が多い昨今、キカイダーのこころの葛藤の方が清らかに感じられる。久し振りに読んだらかなり面白かったので、とりあげてみた。マンガといえども、「いいものはいい」の典型。お薦めです。

 今日の国分寺は晴れ、ときどき曇り、そして雨。いまはもう晴れてる。今日はお客様がたくさんいらっしゃった。ありがとうございます。

 今日流れているのはクリンペライ。ぽこぽこミュージックです。
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by yoshizo1961 | 2014-01-26 17:07 | マンガあれこれ | Comments(0)

新入荷情報6

 昨日に引き続き入荷情報をお届けいたします。SF、ミステリ、コミックスは昨日のブログをご参照下さい。

 
  [絵本]
 「手話てことばの本」あすなろ書房
 「パパになったペンギンピート」マーカス・フィスター/フレーベル館
 「にげだしたパンがし」ラング/世界文化社
 「マザーグースのうたがきこえる」ニコラ・ベーリー/ほるぷ出版
 「和英えほん」アン・へリング/戸田デザイン研究室
 「せいめいのれきし」バートン/岩波書店
 「ふたりはともだち」アーノルド・ローベル/文化出版局
 「おおきくなりすぎたくま」リンド・ワード/福音館書店
 「ABCの本」安野光雅/福音館書店
 「スヌーピー」しろいものいろいろ/集英社

[洋書絵本]
 「TEN IN A BED」Mary Ress/Andersen Press
 「Forst var det morkt」Anna Hoglund/
 「The Greatest Treasure」Arcadio Lobato/bohem press
 「Disney's Winnie the Pooh's Friendly Adventuress」A Read -ALOUD Story Book
 「Creepy Susie」Augus Oblong/

 
 [ 料理]
 「懐石料理とお茶の話」江守奈比古海南書房/昭39.3版・函
 「おいしくできた!ひとりぶん」渡辺麻紀/主婦と生活社

  [文藝(学術系含む)]
 「正法眼蔵随聞記」山崎正一/講談社学術文庫/2006第3刷
 「歎異抄」梅原猛・校注、現代語訳/講談社文庫/昭48.2刷
 「稲垣足穂」ちくま日本文学016/筑摩書房/2010.2刷
 「ドストエフスキーを読む」寺田透/筑摩書房/1971.1刷
 「中井正一 美と集団の論理」久野収編/中央公論社/昭45.7版
 「現実・弁証法・言語」三浦つとむ/国文社/1972初版
 「弁証法・いかに学ぶべきか」三浦つとむ/季節社/1982.3刷
 「マルクスその可能性の中心」柄谷行人/講談社/1978第1刷
 「マルクスを読む」大内秀明・野坂昭如/朝日出版社/1979初版
 「ヘーゲル法哲学研究序論」鷲田小弥太/新泉社/1983.5刷
 「監獄の誕生」ミシェル・フーコー/新潮社/1977初版
 「吉本隆明全集・古典」吉本隆明/大和書房/1987初版
 「擬制の終焉」吉本隆明/現代思潮社/1972.19刷
 「高村光太郎」吉本隆明/春秋社/昭47.3刷
 「王国その1 アンドロメダ・ハイツ」よしもとばなな/新潮社/2005.2刷
 「王国その2 痛み、失われたものの影、そして魔法」よしもとばなな/新潮社2004
 「Q人生って?」よしもとばなな/幻冬舎/2009.1刷
 「イルカ」よしもとばなな/文藝春秋社/2006第1刷
 「デッドエンドの思い出」よしもとばなな/文藝春秋/2003.5刷
 「1Q84 Book1前編」村上春樹/新潮文庫/平24.3刷
 「1Q84 Book1後編」村上春樹/新潮文庫/平24.4刷
 「1Q84 Book2前編」村上春樹/新潮文庫/平24.1刷
 「1Q84 Book2後編」村上春樹/新潮文庫/平24.3刷 
 「1Q84 Book3前編」村上春樹/新潮文庫/平24.3刷
 「1Q84 Book3後編」村上春樹/新潮文庫/平24.3刷
 「まほろ駅前多田便利軒」三浦しをん/2011.14刷
 「田村はまだか」朝倉かすみ/光文社/2008.5刷
 「カツラ美容室別室」山崎ナオコーラ/河出書房新社/2007初版
 「アジア亜細亜夢のあとさき」日比野宏/講談社文庫/1997.1刷
 「月と六ペンス」モーム/新潮文庫/平9.74刷
 「蜘蛛女のキス」プイグ/集英社文庫/1988.2刷
 「ソクラテスの弁明」プラトン/角川文庫/昭50改版20版
 「新田泰久詩集・幻影」能登印刷種出版部
 「トニオ・クレーゲル」トーマス・マン/角川文庫/昭49改版9版
 
   [その他]
「あいざき進也ポエム&エッセイ集 もうひとりの僕」あいざき進也/ルック社/昭51初版 
 「ふしぎな笛ふき猫」文・北村薫 絵・山口マオ/教育画劇/2005初版
 「手話の世界へ」オリバー・サックス/晶文社/1996.4版
 「私のシネマ宣言」高野悦子/朝日新聞社/第1992.1刷田丸公美子/文藝春秋2001.1/刷
 「viva! MICKEY BOOKS 手作りマスコットの絵本」可児久子/講談社/1979
 「趣味の切手ハンドブック」平岩道夫/金園社/昭41
 「住まい方・建て方」主婦の友付録1965
  「たんぽぽ娘」風見潤編/集英社文庫/コバルトシリーズ/昭55.2刷
 今日の国分寺は曇り時々晴れ。暖かいというので、久し振りにドア開けっ放し!

 今日は前半はビョ―クを。後半はピアフが流れています。
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by yoshizo1961 | 2014-01-25 16:34 | 入荷情報 | Comments(0)

新入荷情報5

 本日は入荷情報です。今日・明日2日間にわたってお届けいたします。今日はSF、ミステリ、コミックスを。明日は、絵本、洋書、文藝(学術系含む)、料理、その他です。

 [SF]
 「天使と宇宙船」フレドリック・ブラウン/創元推理文庫/1986.35版
 「ナイトワールド」ディヴィッド・ビシォフ/創元推理文庫/1986初版
 「終局のエニグマ・上」ジェイムズ・P・ホーガン/創元推理文庫/1989初版
 「終局のエニグマ・下」ジェイムズ・P・ホーガン/創元推理文庫/1989初版
 「塔のなかの姫君」アン・マキャフリィ/ハヤカワ文庫/昭56初版
 「栄光のスペースアカデミー」ロバート・A・ハインライン/昭62初版
 「ターザンの復讐」エドガー・ライス・バロウズ/ハヤカワ文庫/昭48刷
 「野獣王ターザン」エドガー・ライス・バロウズ/ハヤカワ文庫/昭50刷
 「恐怖王ターザン」エドガー・ライス・バロウズ/ハヤカワ文庫/昭47初版
 「無敵王ターザン」エドガー・ライス・バロウズ/ハヤカワ文庫/昭52刷
 「ターザンと禁じられた都」エドガー・ライス・バロウズ/ハヤカワ文庫/昭50初版
 「ふりだしに戻る」ジャック・フィニィ/角川文庫平4.4版
 「ふりだしに戻る」ジャック・フィニィ/角川文庫平4.3版
 「11 eleven」津原泰水/河出書房新社/1992.2刷
 「恐怖記録器」北野勇作/角川ホラー文庫/平19初版
 「星の導師」水見稜/新潮文庫/昭61初版
 「復活の日」小松左京/ハヤカワ文庫/昭49初版
 「その花を見るな!」光瀬龍/秋元文庫/昭53.5刷・帯
 「DRAGONSONG」ANNE McCAFFREY/BANTAM SPRCTRA/1986
 「Journey to the Centre of the Earth」JULES VERNE/ARCTURUS/2010


[ミステリ]
 「Yの悲劇」エラリー・クィーン/創元推理文庫/1980.79版
 「Zの悲劇」エラリー・クィーン/創元推理文庫/2001.97版
 「中途の家」エラリー・クィーン/創元推理文庫/1972.17版
 「生者と死者と」エラリー・クィーン/創元推理文庫/1972.21版
 「ハートの4」エラリー・クィーン/創元推理文庫/1972.25版
 「エラリークィーンの事件簿1」エラリー・クィーン/創元推理文庫/1973.6版
 「黒いアリバイ」ウイリァム・アイリッシュ/創元推理文庫/1977初版
 「(吸血鬼)の影」L.G.ブッファリーニ/角川文庫/昭60初版
 「犬の力・上下」ドン・ウィンズロウ/角川文庫/平21
 「O・ヘンリー・ミステリー傑作選」小鷹信光編/河出文庫/昭59初版
 「穴の牙」土屋隆夫/角川文庫/昭51初版
 「鬼ガ島地獄絵殺人」山村正夫/角川文庫/昭62初版
 「吸血鬼は眠らない」山村正夫/中公文庫/昭63
 「堕ちたる天使」横溝正史/春陽文庫/1996新装第1刷
 「死仮面」横溝正史/春陽文庫/1998新装第1刷
 「魔女の暦」横溝正史/春陽文庫/1996新装第1刷
 「不死蝶」横溝正史/春陽文庫/1996新装第1刷
 「火の十字架」横溝正史/春陽文庫/1997新装第1刷
 「殺人暦」横溝正史/春陽文庫1995/初版
 「覆面の佳人」乱歩・正史/春陽文庫/1997初版
 「十字路」江戸川乱歩/春陽堂/昭63新装第1刷
 「象と耳鳴り」恩田陸/祥伝社文庫/平19.9刷
 「203号室」加門七海/光文社文庫/2008.8刷


  [コミックス]
 「はみだし野郎の伝説1」真崎・守/小学館文庫/昭52.2刷
 「ブロードウェイの星1」水野英子/双葉文庫名作シリー/ズ2002.1刷
 「緋紋の女1・2」牧美也子/小学館文庫/昭52初版
 「サイボーグ009」(第10巻)石森章太郎/秋田書店/昭53.35刷
 「となりの801ちゃん2」小島アジコ/2007初版
 「小さな世界」小路啓介作品集/幻冬舎コミックス/2007.1刷
 「いかさま海亀のスープ」楠本まき/新書館/1988初版函
 「俺はまだ本気出してないだけ1」青野春秋/小学館2008.6刷
 「少年漫画劇場2」福島鉄次・塩田英二郎・前谷惟光/筑摩書房1972.1刷


続きはまた明日。今日の国分寺は晴れ。暖かかったですね。

 今日流れているのはクラシック。最近これが・・・。
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by yoshizo1961 | 2014-01-24 17:55 | 入荷情報 | Comments(0)

謎の戯曲原稿

 昨年の話だが、買取をした本の中に洋物の雑誌が一冊紛れ込んでいた。1933年発行の演劇雑誌、「THEATRE ARTS MONTHLY」9月号。黄色の表紙は茶ばんではいるが、80年前の雑誌にしては状態は悪くない。本文ページもシミ、ヤケはままあるが読むには差し支えない(英文ですが・・・)。買取後、整理中に気がついたのだが、その雑誌の中に、これまた茶ばんだ原稿用紙が3枚挟み込まれていた。

 こういうことはよくある。持ち主が何げに挟み込んだ記憶のかけら・・・とでもいおうか。四葉のクローバーのようにおしゃれなものから、古い定期券などの日常を伺わせるもの、読んでつらくなるようなラブレターが入っていたこともある。

 以前、買取した本の中に(これも原稿用紙であったが)挟み込まれていたときは、買取させていただいたお客様の家族の方の原稿と思われたので、連絡してお返ししたこともある。しかし今回の原稿は、確認をとってみたら、買取させていただいたお客様由来のものではなく(そのお客様もせどりで見つけられたものらしかった)、原稿の存在も知らなかったようだ。

 古くて茶ばんだ原稿用紙。にわかに興味が湧いてきて、調べてみることにした。演劇雑誌といっても80年も前の洋物の古い雑誌だし、その原稿の内容も「戯曲」であると思えるので、ひょっとしたら、ひょっとするかも・・・。

 そう思ってはみたものの、手掛かりになるものがあまり無い。タイトルはあるが、署名も日付もない。完結したものではなく、最初の3枚だけでその後がない。あえて捜せば原稿用紙のメーカー名の表記と、文字が旧字で書かれていることくらい。このあたりでおおまかな年代は特定できそうだ。内容はというと、違うかもしれないがプロレタリア演劇系のような印象を受けるので、その特徴的な年代とも符合させれば何かわかるかも知れない。

 おおよその年代、プロレタリア系の演劇というと頭に浮かぶのは、たとえば村山知義。あの「しんせつなともだち」の画家だ(2013.10.18ブログしんせつなともだち参照)。画家だが、小説家でもあり、プロレタリア演劇を日本で広めた人でもある。村山は1922年頃ドイツに遊学しているし、帰国してからドイツで影響を受けたと思われるプロレタリア演劇に力をいれているし、この雑誌はベルリンでも発行されていたらしいし。1933年も近しいではないか!

 これは直感でしかないが、ひょっとして村山知義の自筆原稿ではないか?・・・一度そうひらめいてしまうとその思いが募ってくる。99パーセント違うと思うが、直感は信じてみたい。ならば、演劇関係の資料があるところで村山知義の筆跡を照合してみればいいわけだ。もしかしたら、ぴったりだったりして!もしビンゴだったら「村山知義の自筆原稿、国分寺の古書店で発見!」という見出しが、新聞紙上に躍るかもしれない・・・。

 たとえ名も無い作家のものだったとしても、はたまた作家でもない、演劇を志す一学生が記したものだったとしても、こうして何十年もさまよってまどそら堂にたどり着いたわけで、それも何かの縁かもしれない。もう少し時間をかけて調べてみるつもりだが、売るときは元の雑誌に挟み込んだまま売ろうと思っている。この謎の原稿が世に出ることはあるか?・・・これだから古本屋はやめられない。

 今日の国分寺は晴れ。暖かい?先日、モーストちいさなお客様がご来店。今日も別のご夫妻&モーストちいさなお客様がご来店。皆さん6ヶ月くらいだという。うちのお店が開店した時期と同じ。つまり、タメ?ああ、こんな風に人は生きていく!とわけのわからない感慨を覚える今日この頃。フェイスブックページでも触れていますのでそちらもよろしく!明日は定休日ですのでお休みします。また金曜日に。

 今日流れている音楽は、めずらしくクラシック。JASCHA HEIFETZによるブラームスのバイオリンコンチェルト。古い音源で、時代がかって良い感じです。
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by yoshizo1961 | 2014-01-22 16:09 | 本あれこれ | Comments(0)

街が消えてゆく

 国分寺駅の北口側を覗いてのけぞった。建物が・・・ない。

 北口側に用のある時は、小金井寄りのガード下から行くので、駅前あたりの状況には無頓着であったが、駅前から北口を望むと、そこは仮囲いのシートに覆われた取り壊し中の現場と、すっかり何も無くなったビルの跡地なのであった。北口の再開発で消えていくあのごちゃごちゃした街並み。猥雑でも馴染んでいた街並み。見慣れた風景が様変わりして行くのは淋しいものだ。

 たしかに時代の趨勢と変化を避けられないのであろうから、またそうやって街並みは変わっていくものなのだろうから、国分寺もそうなのだろう。いろいろ便利な機能を持った駅前になるのだろうが、どこもかしこも同じ・・・という駅前にはなって欲しくないという気が。

 機能性と安全性を突き詰めていけば、どこでも似たような開発になるのだろう。田舎に帰省して駅前に立つと、地方都市というより東京のどこかの中規模な駅前と変わらず、帰ってきた感など何も感じない。それは自分の田舎に限らず日本中どこへ行ってもおんなじだ。

 同じような高層ビルが建ち、駅ビルに入っているテナントもほとんど同じ。同じファッションブランドと同じシューズショップ。同じドラックストアと同じファーストフード。どこへ行っても凡庸だ。

 中央線文化の中で、同じ寺の字がつく高円寺や吉祥寺に、少々水を開けられた感のある国分寺を盛り上げるいいチャンスなのだろうから、この再開発によって数年先の国分寺が、中央線文化を牽引していくようになればと。うちのお店もその波に乗っかってグイグイ行けたらいいのかもしれないが、たぶんマイペースな道なのだろうなぁ。

 「本の雑誌」2014.2月号の穂村弘の「続・棒パンの日常」で「再」の引力と題した連載エッセイに、父親と一緒に子供の頃に住んでいた町を訪ねて廻る記述がある。跡形もなく、地形そのものがかわっていることも珍しくもなく、父とともに驚きとも嘆きともつかない声をあげた、という。穂村弘のエッセイのテーマとは意味合いが違うのではあるが、国分寺の再開発の後、新しくなった街並みを歩けば、以前の街並みなど思い出せなくなってしまい、嘆きともつかない声をあげてしまいそうだ。でも、いい街になればいいね、と思う。

 今日の国分寺は晴れ、時々曇り。深夜は雪?

 いまお店に流れているのは、クラフトワークの「ショールームダミー」。このあと変えますが、何にしようかな・・・。
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by yoshizo1961 | 2014-01-21 14:55 | 国分寺あれこれ | Comments(2)

ストリックランドの小屋

 ストリックランドとは、サマセット・モームの「月と六ペンス」に出てくる画家の名前である。

 月と六ペンス、という魅力的なタイトルとは相反して、結構重い話である。読んだ方なら頷かれると思うが、芸術にとり付かれた男の狂気にうなされそうになる。
 絵を描くことこそが生きている理由であり、生活という日常には重きを置かない。というより、世俗を断ち切り、絵を描くことのみに専念する日常こそが、彼の存在理由となる。現代に於いても、程度の差はあっても、こういった作家は少なからずいる。世俗の何ものにも拘泥されることなく、ストイックに描き続けられればそれにこしたことはないが・・・。

 タイトルの「月」は、人間を狂気に導くものの象徴として、そして「六ペンス」は世俗そのものを表すそうである。世俗とは、人間のつながりそのものであるから、そこをかなぐり捨てても「描きたい」ストリックランドの狂気は、読む者に畏怖を覚えさせる。そんなに絵が描きたいのかい?とつぶやく読者も多かろう。

 ストリックランドのモデルはゴーギャンである。話しの大筋もゴーギャンの生涯をなぞっている。タヒチの原色の光で描かれた絵画は、いまなお人気が高い。

 ストリックランドが住む島の家の壁には、埋め尽くすように絵が描かれていた。ストリックランドが病死した後、その絵を見た者は、心の震えを抑えきれなかっただろう。その絵のモデルは、ゴーギャンの代表作の「我々はどこから来たのか我々は何者か我々はどこへ行くのか」だといわれている。読後に、「すべて」が描かれているその絵を隅から隅まで眺めてみても、ため息しか出なかった。

 読んだ当時、ストリックランドの家を小屋に見立てて作品を作った(画像の小屋)。入り口も出口も無い。閉じられた空間の内側の壁一面にさきほど触れたゴーギャンの絵のコピーが貼ってある。例えば奈良美智がよく作る小屋作品のようなほっこり感も無く、小林孝亘が描く小屋のような静寂感も無い。が、一時流行った小屋写真集のような凡庸さとも違う小屋を作りたかった。ストリックランドの小屋は、絵画に対峙する孤高の画家に向けてのオマージュだ。
「月と六ペンス」、お薦めです。

 今日の国分寺は晴れ。今日は少し寒さはゆるい?

 
 本日のBGMはビートルズ。日の目を見なかったテイクを集めたアレです。
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by yoshizo1961 | 2014-01-20 16:43 | 本あれこれ | Comments(0)