カテゴリ:詩あれこれ( 14 )

ほんとうにおれが見えるのか

 ほんたうにおれが見えるのか・・・は宮沢賢治の『春と修羅』の一節だが、本当に俺が見えているのか?という疑問。

 というのも、二元論についての本を読んでいた時、知覚している像について考えていたら、知覚する時間についても考えてしまい、こんがらがってしまった。

 副店長と話をしていたとして、副店長は俺と言う知覚を得て俺と話をしているわけだけれども、副店長の網膜に、あるのかどうかも定かでない俺と言う実像の光の反射が届いて、やっとこさ副店長の脳に俺と言う知覚が現われるわけで、俺にぶつかった光子が副店長の網膜に届き、そこから電気信号で脳まで行くのに多少であっても有限の時間が必要になるわけだ。

 では今ここにいるであろう俺という実像に、副店長は今ここにいるという知覚の実感を得ていたとしても、それは過去の俺であって今ここの俺ではないわけだ。その意味においては、副店長は永遠に今ここの俺には会えないということか?

 おお。永遠に今の俺を見られないなんて。なんか哀しくない?みんな時間を共有しているようで、それはまったくすれ違っている!おーい!みんなー!俺は今ここダヨー!

 ほんたうにおれが見えるのか
 まばゆい気圏の海のそこに
(かなしみは青々ふかく)
Zypressenしづかにゆすれ
 鳥はまた青ぞらを截る
(まことのことばはここになく
 修羅のなみだはつちにふる)   宮沢賢治『春と修羅』から抜粋


 今日の国分寺は曇り。すっきりしません。

 今日流れているのは、ロッド・スチュアートのベスト盤。
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by yoshizo1961 | 2016-10-31 15:41 | 詩あれこれ | Comments(0)

骨皮さーん

  何ヶ月ぶりかな、半年ぶりくらい?久し振りに骨皮筋さんから手紙(メールではなく手紙です)が来た。

 ほんと、相変わらずの生活らしいが、なんやかんやいっても生きているね(ごめん)。たまーに、なにやら思い立ったか、気まぐれかで、便りをくれる。ありがとうございます。ま、便りの意味はともかく、新作の詩が書いてあるんだけど、なんだか途中みたい。というのも手紙の裏に無造作に書かれているだけで、スペースがなくて続きが書いていないような・・・。というか、続きを入れるのを忘れたのか(笑)?タイトルも忘れてるよ、骨皮さーん。

 
雨が降れば傘がいる
傘をさせば前が見えない
まっすぐ前を見ている筈なのに、視界が揺らぐ
雨が降っているから、傘をさす
傘をさせば前が見えない 

明日がどうなっているのか知りたくてこうしているわけでもなく、昨日がどんなだったかなんてもう覚えていない
知りたいことはどうやっても知ることができない
知りたくないことだけが心をよぎるので、よほどの強さがなければこうしていられない

雨が降るからだよ
だから濡れないように傘をさす
どうして生きておるのか
そんなことまで考える
だから傘が必要なのだ
雨はどこでも降りはじめ、ついさっきまでここでも降っていた


 骨皮筋さんは、「国分寺詩」展に出品してくれた自称詩人。相変わらずひょうひょうと生きているようです。また詩の展覧会をやりたいです・・・。

 今日の国分寺は曇り。明日は晴れかな?

 今日流れているのは、はっぴいえんど。風街ろまんです。
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by yoshizo1961 | 2015-10-17 15:41 | 詩あれこれ | Comments(0)

現代詩手帖と秋の夜

 今日は肌寒いですな・・・。足元が冷える・・・足首からすねのあたりまで。

 秋ですからね、寒い日もありますよ。今日は冷えるなあと思ってもまさか暖房つけるわけにもいかず。レッグウォーマーでもしたくなる。というか足湯したいなー・・・。というよりこんな時は動いて暖かくなるか、何か食べて内燃エネルギーを燃やすかしかないもんね。帳場の下で足湯してるわけにもいかんし。

 こういうときには現代詩ですよ。意味がわからないけど。というわけで、秋の特集は「現代詩手帖」ですな。秋の夜長に現代詩ですよ・・・。

 特集コーナーで展示販売している現代詩手帖1971年・8月号では、横尾忠則が寄稿してる。相変わらずの、というか若い頃から横尾忠則は変わってないなあ、と。71年当時では何歳だったのかな。

 遠山かづこの詩が載っている。『ゆめのうた』。雨がふってて傘がなくて下駄の緒はきれているけどぬいぐるみの馬にまたがってあたしはうたうのよ、か。ああ、この号にも線引きがある。きっと元の持ち主は、詩人になるのを夢見ながら秋の夜に、現代詩手帖に線を引きながら読んでいた、のかもしれない。
 
 同じく71年の11月号では、いまは亡き赤瀬川原平と鈴木志郎康の対談が載っているが、いまこんな対談したらどうなんだろうかと思えるほど、ホントにどうでもいい話をしていて逆に面白かったりして。昔の現代詩手帖ってなんかいまの現代詩手帖と違う。表紙の装丁とかかっこいいけどね。

 そんなわけで、秋の夜長に現代詩手帖はいかがですか?おすすめです。

 今日の国分寺は曇り。月曜日は静かですな。

 今日流れているのは、ポール・マッカートニー。ベスト盤。
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by yoshizo1961 | 2015-10-05 15:58 | 詩あれこれ | Comments(0)

「ラプソディ」より

 昨年の詩の展覧会では、詩というものについていろいろ考えたりしてみたが、あれから一年弱、詩の本は数冊しか売れていない。売っている詩の本の総数がそれほどでもないという事情を差し引いても、月に1冊売れればいいほう、という状況はつらいものがある。

 うちのお店に限ったことではないと思うが・・・。専門店以外ではそんなに売れるジャンルではないとしても、“詩”そのものに興味・関心が薄いのは、内容が伴わないためなのか、それとも詩という表現自体が脆弱なのか。というより詩集という体裁がこんにちの表現としてずれているのか。メールや配信でやりとりされる言葉そのものが、現在の詩というものなのだろうか。

 詩集の棚にさしてある白石公子の「ラプソディ」。この詩集は棚にそのまま残っていてほしいと思っている一冊。値付けも高めにして、おいそれとは買えないだろう?という馬鹿げた思いで並べている。売れなきゃ意味ないと思うんだけどね、商売なんだから。でもそれだけいい詩集なんですな。

 どういいのかって言われれば、読んでとしか言いようがない。これが、現代詩なんだと思う。もう30年以上前の作品だけどね。でもそれも私的な感想と思い込みに過ぎないから、現代詩とはこういうものだと云々するつもりはないけれど、自信を持っていい詩集だと思えるものであることは確か。

 あんたがもってきた時計のおかげであたしは
 キャベツの千切りの速度が決められた
 その気づくはずがなかった慣習という
 単純な不幸のために
 あたしはあんた好みに重くなっていく
 (以下略)
 家庭 「ラプソディ」より

 ごめんねといわれたので
 うんといった突然に
 ああそうだ とびきりいい男になろう
 おれといってひげをはやして
 とびきりかたい彼女とねれば
 無彩色になって返事は無用
 マニキュアのはがれた爪を
 興味深くながめたりするおれになれば
 やさしさがいちばん嫌われる
 (以下略)
 あたしは本当によくセーラー服がにあっていた 「ラプソディ」より

 出だしだけの抜粋では伝わるかわからないが、言葉をねじくりまわすわけでもなく、それでいて凹凸のある響きを持つ詩が並んでいて、小説を読むのと同じように入り込める数少ない詩人だと思う。

 詩集がバカスカ売れるわけもないことは重々承知でしかもずっと置いておきたい本だけど、おすすめしたい一冊です。


 今日の国分寺は晴れ。今日の午前中はブックタウンプロジェクトの会合に。早く国分寺が名実ともに、本の街になればいいね。

 今日流れているのは、ジョン・レノン。ベスト盤です。
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by yoshizo1961 | 2015-03-22 14:59 | 詩あれこれ | Comments(0)

骨皮さんの新作

 久し振りに骨皮筋さんからハガキをいただいて、その便りに以下の詩が添えられており、いつものごとくこの場で出してくれということなので、今日は骨皮さんの発表の場ということに。では、どうぞ。


「たちどまる」 骨皮 筋


 人間はどうしてこうしているのかな

 人間はどうして殺し合うのかな

 人間はどうして生きているのかな

 幸せになりたいです、そうですね、僕もです

 人間はどうして苦しいのかな

 人間はどうして淋しいのかな

 どうしたらいいのかわからない時、相談できる人はいますか

 人間はどうして泣くのですか 

 泣けることってなんですか

 ああ、

 空は青い、涙が出る、息ができない

 やることなすことすべてが裏目になるのは

 思い切り腕を振り上げて泣き叫ばないからだろう

 そうすれば生きていけるのに

 人間は。


 ※骨皮 筋(ほねかわ すじ):昨年5月の詩の展覧会に出品していただいた詩人(自称)

 
 世相と自分について書いたんですかね。骨皮さんにしてはソフトな感じがします。骨皮さんはどうにかやってるみたいだけど、またお店の方にも顔を出してもらいたいものです。そうはいっても色々あって・・・という言葉も書き添えられていました。書き続けていれば、いずれどうにかなると思う・・・というのは違いますか?違ってたらごめんなさい。でもまた連絡してください。よろしく!

 今日の国分寺は晴れ。月曜日ですね。明日また告知させていただきますが、今週は都合により、水曜日は臨時休業、木曜日は定休日ということで連休させていただく予定です。

 今日流れているのは、一柳慧。マリンバの作品。お店がいきなりアールヴィヴァンか日曜美術館風になっています。
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by yoshizo1961 | 2015-02-16 14:56 | 詩あれこれ | Comments(0)

作品2点について

  先日、久し振りに詩人の久保亜図美さんがやって来て、最近書いているという短編小説を持ってきてくれた。400字詰めで14枚。タイトルは「桜の骨組み」。他にも体の部位にまつわる短編をいくつか書き上げているという。連作としてまとめれば面白い本になりそう。

 表現することが自分自身の糧となるので、たくさん書いてもらいたい。小説でも詩でもどちらでもいいからね。可愛くて丸っこい小さな手書きの文字に似合わず、内容は越えている小説というのが、かっこいいと思う。予定調和な作品なんかくそくらえ!だよ(越えた地平にこそ引きつけるものがあるのだ)。ただいま亜図美さんの作品はまどそら堂で読めます。

 それともうひとり、こちらも詩人の骨皮筋さんから手紙が来て、作品が入っていたのでこちらもご開陳(本人のご希望なので)。骨皮さんはいま逃亡中。書き溜めた作品をまとめたい旨の話だったが。今年の5月の「問う今日と、国分寺詩」展に出品していただいた作家さんたちはみなさん作品を作り続けて発表してるね。みんなすごいよ。みなさん、また作品見せてくださいね。

 「おやすみ」 骨皮 筋

呼吸することを意識するのは肺に申し訳なく
肩を撫でてみるのは今日も痛む肩甲骨の裏側をおもんばかって
腰に手を当てるのは砕けそうな腰骨とその周りの筋にあやまりたくて 
明日があるのかないのか考える余裕がない
昨日も今日もそれでも生きていた
そして今日も今日とて一日が終わる
重たかろうが軽かろうがまた一晩眠ればキラキラ輝く明日がやってきます、そうだ、そうだろう?そう言って目をつむる。絶望、希望。

何かを成し遂げるまでは死んでも死に切れません、死んでたら死に切る前に死んでますよ
さあ、笑って
腹を抱えて笑い転げれば絶望もひっくり返り明日のキラキラ輝く朝日となって痛みを和らげてくれます。そうだろう?そうですね

寒いあなたの手は冷たくてこころもカチコチに凍ってしまい、解凍するための電気コンロを買いました
それで事足りるならばそんなに卑下してふさぐこともない
なぜなら今夜はそれほどの寒さでもなかろうよ
痛い冬はもうすぐだけど、今夜はまだまだ大丈夫
そんなことばかり考えて今日も今日とて一日がおわる
明日は必ずあるけれど、ないこともある
おやすみなさい

 今日の国分寺は曇り。明日は晴れますかね。明日は定休日なのでお休みです。また金曜日に。

 今日流れているのは、ピンクフロイド。「ファイナル・カット」です。
 
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by yoshizo1961 | 2014-11-12 14:16 | 詩あれこれ | Comments(0)

草野心平

 「わが抒情詩」 草野心平

くらあい天(そら)だ底なしの。
くらあい道だはてのない。
どこまでつづくまつ暗な。
電燈ひとつついてやしない底なしの。
くらあい道をあるいてゆく。

   ああああああ。

   おれのこころは。
   どこいつた。
   おれのこころはどこにゐる。きのふはおれもめしをくひ。
   けふまたおれは。
   わらつてゐた。

どこまでつづくこの暗い。
道だかなんだかわからない。
うたつておれは歩いてゐるが。
うたつておれは歩いてゐるが。

   ああああああ。

   去年はおれも酒をのみ。
   きのふもおれはのんだのだ。どこへ行つたか知らないが。
   こころの穴ががらんとあき。
   めうちきりんにいたむのだ。

ここは日本のどこかのはてで。
或ひはきのふもけふも暮らしてゐる。
都のまんなかかもしれないが。
電燈ひとつついてやしない。
どこをみたつてまつくらだ。
ヴァイオリンの音がきこえるな。
と思ったのも錯覚だ。

   ああああああ。

   むかしはおれも。
   鵞鳥や犬を愛したものだ。
   人ならなほさら。
   愛したもんだ。
   それなのに今はなんにも。
   できないよ。

歩いてゐるのもあきたんだが。
ちよいと腰かけるところもないし。
白状するが家もない。
ちよいと寄りかかるにしてからが。
闇は空氣でできてゐる。

   ああああああ。

   むかしはおれも。
   ずゐぶんひとから愛された。
   いまは余計に愛される。
   鐵よりも鉛よりも。
   おもたい愛はおもすぎる。
   またそれを。
   それをそつくりいただくほど。
   おれは厚顔無恥ではない。
   おれのこころの穴だつて。
   くらやみが眠るくらゐがいつぱいだ。

なんたるくらい底なしの。
どこまでつづくはてなしの。
ここらあたりはどこなのだ。
いつたいおれはどのへんの。
どこをこんなに歩いてゐる。

   ああああああ。
 
   むかしはおれのうちだつて。
   田舎としての家柄だつた。
   いまだつてやはり家柄だ。
   むかしはわれらの日本も。
   たしかにりつぱな國柄だつた。
   いまだつてやはり國柄だ。

いまでは然し電燈ひとつついてない。
どこもかしこもくらやみだ。
起床喇叭はうるさいが。
考へる喇叭くらゐはあつていい。

   ああああああ。

   おれのこころはがらんとあき。
   はいつてくるのは寒さだが。
   寒さと寒さをかちあはせれば。
   すこしぐらゐは熱がでる。
   すこしぐらゐは出るだらう。

蛙やたとへば鳥などは。
もう考へることもよしてしまつていいやうな。
いや始めつからそんな具合にできてるが。
人間はくりかへしにしても確たるなんかのはじめはいまだ。
とくに日本はさうなので。
考へることにはじまつてそいつをどうかするやうな。
さういう仕掛けになるならば。
がたぴしの力ではなくて愛を求める。
愛ではなくて美を求める。
さういふ道ができるなら。
例へばひとりに。
お茶の花ほどのちよつぴりな。
そんなひかりは咲くだらう。
それがやがては物凄い。
大光芒にもなるだらう。

   ああああああ。

   きのふはおれもめしをくひ。
   けふまたおれはうどんをくつた。
   これではまいにちくふだけで。
   それはたしかにしあはせだが。
   こころの穴はふさがらない。
   こころの穴はきりきりいたむ。

くらあい天(そら)だ底なしの。
くらあい道だはてのない。

                         


                    「草野心平詩集」豊島与志雄編 新潮文庫より


 今日の国分寺は晴れ。秋晴れです。

 今日流れているのは、テリー・ライリー。一日中は無理かも。
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by yoshizo1961 | 2014-09-28 14:22 | 詩あれこれ | Comments(0)

骨皮筋さんからの便り

 先日、骨皮筋(ほねかわすじ)さんから丁寧な暑中見舞いのはがきをいただいた。

 骨皮筋さんといえば、5月の「詩」の展覧会に出品していただいた詩人である。出品作の「絶望と青空」は70年代的現代詩といっていいほど時代的言の葉に彩られた作品であった。そんな骨皮さんからの久し振りの便りである(骨皮さんはいま事情があってご実家に帰られている)。

 あらかじめ断っておくが、骨皮さんは暗にというか(ストレートに)、はがきの内容を公表していいよということらしいので、ある部分はそのまま、ある部分は多少ソフィスティケートして転載、という形でご紹介する。

 時候のあいさつの後、まどそら堂の営業状態についての言及(余計なお世話です)に続き、ご自分の制作状況に触れられている。案の定、壁にあたまをぶつけて乗り越えられないでいるらしい。ご自分を含めた周りの状況についてとやかく言う立場ではないが、相変わらずネガティヴな心持ちが伺われて、骨皮さんらしい(失礼)。けれどもそのネガティヴさが、骨皮さんの作品の背骨でもあるので、こころを病まず骨皮さんの詩の通り、青空を仰ぎ見て作品を作り続けることで何とか乗り切っていただきたい。はがきの片隅に消え入りそうな鉛筆の文字で、この夏の青空は悲しいくらい青い、と書かれていた。

 いっしょに展覧会をした詩人たちに宛てたメッセージらしき言葉もあり、未だ逢ってもいない彼らへの思慕といったものが感じられる。・・・書いていますか?あなたは何にも拠らない、あなただけの言葉を書き連ねていますか?わたしは書けないでいます、いえ、書くべきことは分かっています、けれども書けません(原文まま)。

 詩の展覧会のあと、さほど「詩」に触れない店主にもご不満の様子なので弁明させてもらう。その後、詩集を手に取るお客様がひとりいらっしゃる。そのお客様ひとりだけのためであっても一棚、詩集を並べ続けていようと思っているので、その気概でもってわかっていただきたい。詩はそんなにもマイナーで、気づいても貰えない。同じ出品作家の大導寺シンは、言葉とリズム、音楽、映像とその表現方法を多彩に変えながらも表現し続けているし、おそらく心が波打つような出来事があっても、みな確実に書いているはずだ。みんなそれぞれ自分の言葉を探している、と思う。骨皮さん、グタグタ言ってないで、天を突き破るような詩を書けよ。骨皮さんなら書けるだろう?そしたらまた詠ませて。帰ってきたらいつでもいいからまどそら堂に寄ってほしい。待ってるよ。

 今日の国分寺は晴れ。週末は少し雨?明日は定休日ですのでお休みします。また金曜日に。個展をしてくれた對木さんからも丁寧なはがきをいただいた。ほんと、うれしいです。ありがとう。

 今日流れているのはピンク・フロイド。「あなたがここにいてほしい」。 
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by yoshizo1961 | 2014-08-06 13:55 | 詩あれこれ | Comments(0)

やわらかな雲の上の小さなあなた

 先日の詩の展覧会のイベントで、大導寺シンが観客と共同で制作した詩が、「やわらかな雲の上の小さなあなた」だ。てんでばらばらな言葉であるのに、くっつけてみたら出来ちゃった、というわけだ。

 こういった詩の手法を≪優美な屍骸≫というらしい。・・・シュルレアリスムにおける作品の共同制作の手法で、複数の人間が互いに他の人間がどのようなものを制作しているかを知ることなしに自分のパートだけを制作するというもの。文章、詩、絵画などでおこなわれる。このような制作手法により、個々の共同制作者の誰も予想できなかったような、意外な作品が出現することになる(大導寺シンによる「優美な屍骸」テキストから引用)。

 観客の中から任意で選ばれた4人に、1行ずつ詩(言葉)を書いてもらう。4人はお互い関連性を持たない独自の言葉を書き、大導寺がそれらをまとめて一つの詩に仕上げる。4人が書いた言葉はこうだ。

「となりのあなたが」
「やわらかな月の光あびて」
「小さなキセキをつなげると」
「白い雲の上にいつもある青空」

 その言葉で詩を紡ぐ。大導寺の手法はこうだった。また別の任意の4人に1行ずつ声に出して詠んでもらう。それを録音し、ミックスする。自作の音階とリズムをも合成し、音を伴った詩を完成させる。デジタルな言葉に変換された生の言葉。増幅されてリフレインする音、お店の暗闇の中でさまよう言葉は、その場でリアルに響く詩となった。

 表現の現場で作られた荒削りな詩に手を入れ、ビジュアルをもくっつけて出来上がった「やわらかな雲の上の小さなあなた」。大導寺シンの渾身の一発をどうぞ。詩の表現も多彩になりましたな!




 今日の国分寺は曇り。雨はまだ大丈夫?今月後半か来月あたま辺りに「虎の穴」開催予定!よろしく!

 今日流れているのはブライアン・イーノ。静かすぎます。
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by yoshizo1961 | 2014-06-10 16:11 | 詩あれこれ | Comments(0)

「サーカス」中原中也

 中原中也。詩人。

 幾時代かがありまして
    茶色い戦争ありました

 幾時代かがありまして 
    冬は疾風吹きました

 幾時代かがありまして
    今夜此処での一と殷盛り
       今夜此処での一と殷盛り

 サーカス小屋は高い梁
    そこに一つのブランコだ
 見えるともないブランコだ

 頭倒さに手を垂れて
    汚れ木綿の屋蓋のもと
 やあーん ゆよーん ゆやゆよん

 それの近くの白い灯が
 安いリボンと息を吐き

 観客様はみな鰯
    咽喉が鳴ります牡蠣殻と
 ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん

        屋外は真ッ暗 闇の闇
        夜は劫々と更けまする
        落下傘奴のノスタルヂアと
        ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん


 「サーカス」中原中也 「中原中也詩集」新潮文庫版より

 中原中也も今回の展覧会に参加してたら、どういう展示をしただろうか。イベントでも自分の詩の朗読をして盛り上がってたりして。ご本人のゆあーん ゆよーん ゆやゆよんを聞いてみたい。やっぱ抒情的な詩は心情的に盛り上がるものがあるので(あくまで個人的な思い)、声に出して詠みたいものだ。

 今夜のイベントでは出品作家から、お二人の作家のパフォーマンスを予定している。時間が余り気味なら見に来てくれたお客様に、飛び入りでやってもらっても構わない。というより、それを楽しみにしてたりして。とにもかくにも、どうにかこうにかイベントデーまでこぎつけた。幸い天気も良い。国分寺で一発、花火を打ち上げよう!盛り上がっても、盛り下がっても、今夜の国分寺はまどそら堂ではじけるのだ!(→店主ひとりで盛り上がってます)

 今日の国分寺は晴れ。さあ、準備しなきゃ。皆さん来てね!

 今日流れているのはガンズ&ローゼズ。2枚組の赤い方です。
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by yoshizo1961 | 2014-05-24 15:53 | 詩あれこれ | Comments(0)