カテゴリ:展覧会情報( 38 )

「つくる・よむ」始まってます

 6月になりました。今日から3日間、chibimadoでは「つくる・よむ」開催中。

 出展作家は、對木裕里さん、外山創太さん、中村潤さん、山本彩さんの4人。それぞれ彫刻家、書家の作家さんたちです。「つくる・よむ」のチラシにはこう書かれています。

 つくる・よむ

 つくりながら、これはなんだろうとよく考えます。
 というのは、
 本当に何をしているんだかわからないことがあるからです。
 あるものを読んで、できたものを聴いて
 ただそこにある言葉は読めない文字なのです。

 スペースが小さいこともあり、みな小品ですが、上記の文言通り、言葉を越えた(というか言葉にならない何か)何かが連綿と並んでおります。あえて作品の画像は控えまして、その場で実際その言葉を越えた何かを感じていただけたらと。作品の前に立ち、その作品が語る何かを感じてください。あるいは、読んでいただけたらと。

 展覧会は1.2.3日の3日間。14:00~19:00です。3日目の晩には作品に囲まれながらのほろ酔い夜話を開催します。どうぞご高覧ください。

 今日の国分寺は曇り時々小雨。

 今日流れているのは、押尾コータローです。
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by yoshizo1961 | 2017-06-01 16:49 | 展覧会情報 | Comments(0)

「つくる・よむ」

  来たる6月1日~3日、chibimadoでは彫刻家の對木裕里さん、外川創太さん、中村潤さん、山本彩さんの4人による「つくる・よむ」が開かれます。

 これはいま武蔵野美術大学内の展示室gFALで開かれている對木裕里さんの個展「ざらざら」の関連企画で、gFALでの展示とはまた違うものになりそうで楽しみです。

 「つくる・よむ」というテーマから想像して、つくるはわかるとしてよむって?というところですが、実際まどそら堂から数冊の本を貸し出しており、その本たちが作品と絡むのか、はたまた取り込まれるのか。その反対でまったく絡まないのか・・・などといまから想像して楽しんでおります。

 gFALでの展示を見ると、ギャラリー全体に置かれている彫刻(彫刻的なものというべきか)が、それぞれ何かを語っているわけだけれども、それはやはり彫刻言語で語るのであって、何か言葉に置き換えて読み解こうとしても読むこともできず・・・という体験をし、そこから考えても「つくる・よむ」も言葉にならない“つくる言語”でもって読むのであろうなーと。そこには本もあるけれども、よむという体験を言語化しないで読むことができればいいなと思います。

 あわせて最終日にはほろ酔い夜話がchibimadoで開かれます。これまた作品とどう絡むのか楽しみなところです。

 今日の国分寺は晴れ。

 今日流れているのは、昨日と同じくオ人形ダイナです。
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by yoshizo1961 | 2017-05-27 14:53 | 展覧会情報 | Comments(0)

小谷ふみ×sisterF「言葉なきものたちの12か月」

 小谷さんとsisterFさんの展覧会が聖蹟桜ヶ丘で開かれている。展覧会名は「言葉なきものたちの12か月」。

 あわわわ、明日(25日)まで。小谷ファンでまだ行ってない人、ダッシュで古着屋+キッチンMametra(マメトラ)まで!マメトラは聖蹟桜ヶ丘駅西口から徒歩7分です!小谷さんとコラボしているsisterFさんはデザイナーさん!『やがて森になる』のデザインを手がけた人なのだ。

 さてさて、小谷ふみと言えば、『やがて森になる』。いまさらながら説明不要かもしれないけど、ま、かわいいかわいい本(といってもただかわいいだけじやなく)で、ピンと来てしまう人にはピンとくる、または好きになったら離せない愛しい人的・・・本なのである。

 そんな小谷さんとそのデザインを手掛けるsisterFさんが写真や詩のカレンダーなどを展示・販売しているわけなのである。明日の日曜日までなので、ていうか言うのが遅いよ的お知らせなのですが、お近くの方、いや遠くからでもどうぞいらっしゃってください!

 最終日なので小谷さんも在廊していると思われますので、ひとつサインとか握手などおねだりしてもいいかも(笑)。きっととびきりの笑顔で対応してくれる思います。

 カレンダーもそうですが、やっぱ『やがて森になる』は手元に置いたら手離したくない一冊なのだと思いますよ。ね?

 『やがて森になる』&カレンダー、まどそら堂にもありますよー(便乗して宣伝)。

 今日の国分寺は晴れ。ちょっと寒い・・・。

 今日流れているのは、カーペンターズのトリュビュート。
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by yoshizo1961 | 2016-12-24 14:46 | 展覧会情報 | Comments(0)

「ペーパー×ペーパー」がはじまった

 本日から7月10日まで、宮本智之「ペーパー×ペーパー」開催中。

 まどそら堂天井ギャラリーと銘打って、天井コンクリート打ちっぱなしスペースで展示をはじめましたよ!記念すべき第一弾作家は、国分寺在住のアーティスト、宮本智之さん。

 彫刻畑の人ですが、今回はインスタレーションで。昨夜は終電までかかって設置してみましたが、作品の一部が破損(?)し、修復のため本日の夜に再度トライし、完成ですかね。

 破損といっても一部なので大方の作品設置はできていますので、一部未完のまま展示は始まっております。お店に来てくれたお客様!天井もご覧ください!と言いたくなりますが、気が付いてくれるお客様は今のところ少しだけ・・・。

 天井になじんでしまったか、未完のせいでまだ眠っているのか。ま、どちらにせよ僕はずっと作品を見つめることになるので、きっと作った本人より理解するかもしれません(笑)。

 国分寺のちいさな古本屋の天井に、現代美術が!さ、みなさん、みんなで作品を見に行こう!

 今日の国分寺は雨のち曇り。ちょっと寒い。

 今日流れているのは、コールドプレイです。
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by yoshizo1961 | 2016-06-28 15:14 | 展覧会情報 | Comments(0)

ペーパー×ペーパー

 以前からずっとやりたいと言っていたお店の天井空間を使った展示。このたびやっとこさ実現の運びとなりました。

 うちのお店の天井は、コンクリート打ちっぱなしの上に薄くホワイトがかかっていて配管むきだし、照明も特殊な連凧状態で吊る下がっていて、ちょっと風変わり。天井最上部から90センチくらい下の壁に幅10センチくらいの黒いモールがのびています。

 そのモール上を天井ギャラリーとして活用しようというわけです。もちろんそうはいってもただ単なる天井ですから、そんなところで展示をしようというアーティストがいるだろうかと思いはしましたが、ま、この人ならと、国分寺在住のアーティスト・宮本智之さんにオファーしましてこうして実現した次第です。

 宮本さんは彫刻が主で、ほかにパフォーマンスなど色々やられていますが、今回は『ペーパー×ペーパー』というタイトルのもと、本との関わりを示すような作品を展示してくれるんだと思います。ま、実際見てみないことには何とも言えずなので、どんな展示になるか楽しみです。

 紙を使ったインスタレーションというくらいですかね。わかっているところは。あ、会期ですが、来週すぐですよー。6月28日(火)から7月10日(日)まで。その間に定休日が2日ありますから11日間ですね。日曜日が2回ありますからお休みのお散歩がてらお出かけください。

 はじまったらまたご報告しますねー。

 今日の国分寺は曇り。雨は夜から?

 今日流れているのは、THE CITY。キャロル・キングがいたグループですね・・・
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by yoshizo1961 | 2016-06-24 14:37 | 展覧会情報 | Comments(0)

馬喰町へ行ってきた

 昨日はお休みだったので、副店長といっしょにおでかけした。

 地球の裏側にすら思える都心のそのまた向こう、問屋街の馬喰町まで足を延ばす。国分寺のゆるさにつかりっぱなしだと、新宿からもっと向こうの東京下町なんぞは、おなじ東京とは思えない趣に打ちのめされる。

 けれども馬喰町には、浅草や上野といった下町情緒たっぷりのいまだ古い建物が残っており、昭和なビルには、小さな雑貨店などが複合的にお店を開いているので、ただ単に洋服関係の問屋街というだけにとどまらないところが面白かったりする。

 ギャラリーが密集していたりもするので、新しい表現を見ようと思えば、いろいろ見てまわれる。今回行った先は、Alanistheonlyone(アランイズディオンリーワン)。以前、對木裕里さんの作品も展示していたギャラリー。

 昨日からはじまった個展は、高橋祐基の「森バス行き」。インスタレーションで構成されているが、見た目はインスタレーションであっても、個々の作品ひとつひとつが集まってひとつの物語(または世界)を構成しており、そうした物語が複数、設置されてひとつのおおきな世界を形作っている。

 なにも感じようとしなければ、まったく意味もわからず、ただその中にいるだけでは異世界に放り込まれた感に包まれて戸惑うかもしれない。けれどもひとたびその世界になじめば、高橋祐基的異世界の言語が感じられるようになる。どんな構造であるのか、どんな発声であるのかわからないけれども、その言語が感じられはじめると、作品の様相が変化して、なんとなくではあるが、高橋祐基の世界観が感じられはじめる。

 訪れた時間には作家は不在で、しかし、作家の顔を一目見たかったので、近所で時間をつぶしたのち再度訪れてやっと作家本人に会えた。想像とはちょっと違って、香港のムービースターのようなイケメンさんで、はにかんだ表情からは、こうした作品を生み出すように思えないどこか華奢な印象だったが、きっとどこかに、深くて骨太な何かを抱えているのだろうと思う。今後の展開が楽しみな作家。おすすめです。

 高橋佑基「森バス行き」

 2015年7月23日(木)~8月29日(土)
 休廊日:日・月・祭日
 開廊日:火曜日~土曜日 11:00~19:00
 TEL:03-5643-0572

 まどそら堂にフライヤー、あります。

 今日の国分寺は晴れ時々曇り。さっきは雷が!

 今日ながれているのは、ブライアン・イーノ。自分で聴いているだけです。
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by yoshizo1961 | 2015-07-24 16:20 | 展覧会情報 | Comments(0)

對木裕里の新作ふたたび

 昨日は定休日だったので、朝からお出かけ。川口市にある市立ギャラリー、アトリアへ。

 公募の新鋭作家展で優秀者に選ばれた對木裕里さんの展覧会を観に行ってきた。会場の川口市立アートギャラリー・アトリアは元々、サッポロビールの工場だった建物をベースにしたギャラリーで、ひとくちにギャラリーといってもニューヨークにでもありそうなドデカいギャラリーで、その展示空間の抵抗感はパブリックな美術館にもひけをとらず、相当気合いを入れないとのみ込まれそうな重力感を持っている。

 発表の空間としては申し分のないその場所で、展開された對木さんの新作。画像をお見せできないのは残念だが(今度の日曜日・21日までやっているので直に観て!)、前回の発表(神奈川県民ホールギャラリーでの)同様、對木ワールド全開であった。

 どこまで作家の意図するところに沿って対峙できるか・・・といった心配りをして相対する作品でもないように思われ、かといって、どこかしらその意図を探りたくなるような思わせぶりな仕掛け(仕掛けというかその作品そのものの在り様)に引っかかってしまいそうな、相変わらずの不思議ティストと、それでいて随所にみせる彫刻的作法。しかも、研ぎ澄まされてキレのいいノミを持っているのにあえて使わず、無骨なカッターナイフで削って作っているかのような、どこかスキルに頓着しないそのあっけらかんと投げ出されたような作品の風情がいつみても不思議。不思議というか謎というか。

 こだわるところはこだわるわけで、けれどもそのこだわりがなんだかよくわからず、多分作家自身も解っていないのかも。単純なようでそうでもなく、複雑なようでそうでもない。それでもなぜか魅かれてしまうこだわりめいたその何かを見出したくなるような作品であった。正直、僕の言ってることは抽象的すぎてよくわからないと思うので、どうぞ、川口市まで行って、作品を観てください。作るというその熱情は半端ない作家ですから、きっと何かを感じると思います。まどそら堂イチオシ!

 今日の国分寺は雨。低気圧で調子が・・・。正直、對木さんの作品を観ての感想はもう少しじっくり反芻したいのと、作品の本質をつく文言が上手く出てこない(作品を観て感想を述べる以前に、発表して清々しい表情の作家がうらやましく、自分の中でいまだにくすぶり続ける現代美術の何かが弾けそうな感じがして、客観的になれないのでした)ので、また今度。

 今日流れているのは、レディオ・ヘッド。「KID A」と「the bends」です。
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by yoshizo1961 | 2015-06-19 15:16 | 展覧会情報 | Comments(0)

展覧会へGO!!

 本日は展覧会情報を三つご案内します。
 
 まずは、昨年の7月、うちのお店で個展をしていただいた對木裕里さんが“Feb”という立体作品の3人展を神奈川県民ホールギャラリーで。

“Feb”
石川美奈子 對木裕里 中村潤
色と空気と物質と向き合い、形を生み出す。


2015 2/17(火)~2/22(日) 9:00~18:00(最終日~16:00)
神奈川県民ホールギャラリー 第4展示室

 どんな展開になっているか楽しみです。県民ホールギャラリーは中華街のそばなので、中華街でのランチまたは夕食とセットでいかがでしょうか。

 続いて、佐々 瞬「とある日のこと(箱を受け取る)」
馬喰町にあるギャラリー、Alainistheonlyoneにて。

佐々 瞬「とある日のこと(箱を受け取る)」
2015 1月15日(木)~2月21日(土)
 
Alainistheonlyone
東京都中央区日本橋馬喰町1~9~8茄子倉ビル1階
休廊日:日 /月 /祭日
開廊日時:火曜~土曜 11:00~19:00

 もう始まっていますが、まだ2週間ちょっとありますから、馬喰町方面にお越しの方はどうぞ。

 最後に、昨年お店で個展をしていただいた矢櫃徳三さんの展覧会。いま、国立にあるギャラリー国立にて個展開催中。

矢櫃徳三展「巨大科学・無耳法師・ミナカテルラ・ロンギフィラ」
平成27年1月15日(木)~2月8日(日)13:00~19:00 火・水曜日休み
ギャラリー国立 東京都国立市1-9-18NTC高橋ビル2階

 矢櫃さんの展覧会は今度の日曜日まで。以上3つの展覧会、おすすめです!

 今日の国分寺は晴れ。今夜は虎の穴。テーマは「アートに対して批評は可能か?」です。明日は定休日です。雪模様となりそうです。足元には気を付けて。また金曜日に。

 今日流れているのは、キング・クリムゾン。「21世紀の・・・」です。
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by yoshizo1961 | 2015-02-04 15:43 | 展覧会情報 | Comments(0)

展覧会がいろいろと

 今日は日曜日ですな。午前中の激しい雨もどこかに行って、午後は陽が射してる。少し肌寒かったけど、今はそうでもないかな、と、外に出てみたら風が涼しかった。

 夏も過ぎようとしていますな。秋がくれば、芸術の秋、読書の秋ということで、いい季節、ということですな。ところでまわりでは個展やグループ展など目白押しで、行きたくとも行けないこともあり、残念な今日この頃。たとえば、学生時代からの友人で夫婦で画家の小泉くんのところの妻、小泉玲子さんの個展「涙ぐんだライオン」月光荘賞受賞展が銀座で開かれているが、定休日に行くつもりがよんどころない事情で行けなくなり、その後も行けないまま明日(8日・月)が最終日になってしまった。明日も動けそうもないので観に行けそうもないけれど、銀座界隈に明日お越しの方は私の代わりに寄って行ってください。場所は、銀座:月光荘、9月2日~9月8日、最終日は11:00~16:00。いつも描かれている子どもの絵には何か宿るものがあり、お子さんをお持ちの方には特に訴えるものがあると思いますな。以前見た小泉玲子さんの描くドローイングの線には、夫の小泉くんの線とはまた違う力を感じて、例えば絵本など描いてみたら凄そうだと思ったこともあり、観に行きたかったけれども。

 続いて、うちのお店の近所のレディースファッションのセレクトショップalvaさんのご主人のお友達、今井茂淑さんの個展のご紹介。こちらは―古材が生みだす物語vol.3ーと題して、渋いテーブルなどの作品展。9月10日から16日(11:00~20:00 最終日は19:00まで)、場所は恵比寿三越1階「クロスイ―ギャラリー」。こんなテーブル、欲しい!
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 最後に、7月にまどそら堂で個展をしてくれた對木裕里さんの小田原の清閑亭でのグループ展を。清閑亭といえば、小田原城のそばにある元・黒田長成の別邸で渋い建物。この歴史的建造物でいかなる展示がなされるのか。総勢8名、全員1980年代半ばに生まれた若い世代の展覧会。對木裕里さんの他には、国分寺に住んでる彫刻家の宮本智之さんも!「面白い技術」と題して9月14日から9月26日まで(11:00~16:00)・火曜日休館。場所は清閑亭。楽しみです。
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 今日の国分寺は雨、曇り時々晴れ。どこか遠くに行きたい。

 今日流れているのはカーペンターズのトリュビュート盤。いい感じです。

 
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by yoshizo1961 | 2014-09-07 15:19 | 展覧会情報 | Comments(0)

對木裕里展ファイナル

 今日は「對木裕里」展最終日。前置きなしで、作品についての考察です(なお、会期中、店主が感じたことを書き連ねたものですから、對木さんが求めているもの、その本質とは齟齬がある場合もあります。あくまでも店主の勝手な感想です)。  

 子どもが海辺の波打ち際で砂の小山を作るのは、波にさらわれながら形を変えていく、砂の塊を見ているのが楽しいからだ。波にさらわれてもびくともしないようにまたさらに砂を積み、大きくなった砂の小山には、立体物としてのリアリティーを感じつつ、さらにトンネルを掘ったりして構造すら体得する。それだけのことで作る喜びを感じることができる。その子どもらの感性と単純に比較しては對木に怒られるかもしれないが、漠としたイメージから取り掛かり、砂を積み上げるような行為を繰り返して、納得のいくかたちを見つけていこうとする對木の彫刻の探し方は、子どもらのそれに似てはいないか。

  對木の作品は手を動かす中で生まれるという。ということは、手で試行錯誤して、ここはこう、あそこはこう、と、こねくり回す過程でかたちが出来上がっていくものなのか。出来上がっていくその過程の中で對木は何を見ているのだろうか。何を感じているのだろうか。かたちの終点を決めるのは對木?それとも作品?

 こういうものを作りたい、こういうものを作ろうという意志が確固としてあっても、こういうものとは何なのかということが作家自身見えていないとしたら。いや、見えてはいる、感じてはいるがそれがどういうかたちをしているのかは、手探りでなければわからないのだとしたら。頭の中なのか、心の中なのか、はたまた腕の血管の中なのかはわからないが、茫漠としたイメージの断片がそこら中に宿っていて、手を動かす中でそれらの断片がひとつに収斂してゆく。そしてかたちが立ち上がる。立ち上がったかたちは、作りたかった「こういうもの」そのものの筈だ。それこそが對木の彫刻なのである。

 今回のまどそら堂での展示作品は、プラ段という堅牢だが重さを持たない素材による作品が主になっているが、それは古本屋の脆弱な壁にもかけられ、また彫刻であっても展示空間が壁しかないという特殊事情に配慮されたものだと思う。もし重力のおもむくままに設置できる場所であれば、また違う表現となっていた筈だ。なんにせよ、對木の彫刻は様々な素材、物と物との関係性、色、重力、時間、手触り感が複雑にときには単純に織りなされたかたちとして在る。

 究極のところ、對木が作ろうとしているのは、かたちを持たないかたち、ではないのか?本来誰でも通常は何かをイメージして、こんなものを作ろうと手を動かすわけだが、對木の場合、取っ掛かりとしてのイメージは多少あっても、手を動かす過程で、変化していくかたちに身を委ねて、イメージそのものが変わっていくことを楽しんでいるのではないか。楽しむというのは、享楽的な意味合いではなくて、ものを作る醍醐味を味わっているというか、新しく立ち上がってくるかたちに喜びを感じているというか。

 地と図、または正と負にあるような相対する関係のように、對木の作ろうとするかたちはその外側にあるのではないか。実際目の前に在るそのかたちは無くて、その形の周りのかたちそのものを見ているのではないか。無いのに在る。在るのに無い。時間を粒子と捉えて、その時間子すら練りこんでしまう量子力学的彫刻。何故かそこまで深読みしてしまう。
 
 現代美術を標榜する古本屋といっても、わずか3坪、まわりは古本に囲まれ、しかも壁も白くなく、アンカーなどもってのほか、ビスですら加減しながら打たないと利かない脆弱な壁に、彫刻を展示するという無謀ともいえる行為であっても、迷わず展示してくれた對木さんには感謝したい。彫刻家と言われなければ、見た目ではわからない一女性であっても、展示の際に電動工具のインパクトを自在に操る姿を見て、ああ、やっぱりこの人は彫刻家なんだなぁと感じたわけだった。屋根はついているが、野外彫刻展をしているのとさほど変わりない古本屋での個展が、對木裕里のこれからの展開に少しでも意味のあるものになってくれればと願う。そして願わくば大作家になってもうちでまたやってもらいたい。

 今日の国分寺は晴れ。また暑くなってきた。そうだ、明日は定休日でお休みです。また金曜日に。

 今日流れているのはマイクオールドフィールド。「チューブラーベルズ」です。
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by yoshizo1961 | 2014-07-30 16:11 | 展覧会情報 | Comments(0)