2017年 01月 26日 ( 1 )

独房ファンタジア

 ジャック・フィニイの『独房ファンタジア』を読む。

 この作品は、フィニイの短編集『ゲイルズバーグの春を愛す』の中の一編。ゲイルズバーグ・・・的な作品が大好きなので、似たような話を書いてみたこともある(今読むとへたくそすぎて笑える)。フィニイの作品がいい感じなのは、描写が素敵だから。映像が浮かんでくる文章で、行ったこともないゲイルズバーグの古びた街の中にいるような・・・。福島正実の訳もいいのだと思うが。

 『独房ファンタジア』の場合は、なにかとんでもないことが起こりそうなあの感じが好き。絵も絡んでいるのがいいところ。自分で描いているように、なんとなく追体験(頭の中で)してしまう。(オチというか)落としどころは想像したのと遠からずだったので、ま、そんな感じだわな、というか。筋を書いてしまうと面白くないので書けないんですが、アメリカのテレビドラマの「アメージング・ストーリー」に出てきそうなお話。

 うちのお店にある本は昭和62年発行の7刷で、中身はかなりヤケていて、時間を感じてしまうんだけれど、フィ二イの場合、そこが作風にぴったりでなまじっか新品の紙よりこのくらいヤケがきていた方がいい感じがする。

 フィ二イはSFとかファンタジーとかで括るより、素敵な言葉を紡げる愛すべき作家という感じかな。好きな人には絶大なる人気のジャック・フィニイ、おすすめです。

 今日の国分寺は晴れ。暖かめ・・・

 今日流れているのは、エラ・フィッツジェラルドです。
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by yoshizo1961 | 2017-01-26 14:01 | SF・ミステリ | Comments(0)