ロバート・F・ヤングの「時をとめた少女」を読んでみた。
ヤングといえば、あの『たんぽぽ娘』。大好きなSF短篇。でも本国のアメリカSF界ではそんなに人気があるわけではないらしい。それなのに日本での人気が抜群なのはなぜでしょう。ベンチャーズやクィ―ンみたいな感じでしょうか(笑)。
それにしてもこの「時を・・・」に出てくる女の子たちの言うことは荒唐無稽すぎて、妄想の彼方なんだけれど、その物語を書いているヤングの頭の中も荒唐無稽すぎて、妄想の彼岸となっている(笑)。
もちろんそんなSFなので、荒唐無稽と思われる会話も宇宙人なら当たり前というわけで、ま、最後のオチに期待するよりもヤングのいつもの恋愛物にどっぷりとつかりましょうか、って感じかな。
相対性理論の小ネタSFであっても、ヤングの真骨頂は生活感を跳躍した恋愛物語なので、そこを楽しもうとしなければな、と。まだこの表題作しか読んでいないので、他の収録されている短篇も読んでみなければ何とも言えないけど、基本的にはヤングは好きな作家。
そして、売れて久しいコバルト文庫の『たんぽぽ娘』がまたお店に戻ってくるよう祈りつつ、ヤングを読むのでした。
今日の国分寺は晴れ。
今日流れているのは、エラ・フィッツジェラルドです。