田中一村の画集が売れてしまった・・・うれしいことではありますが。
田中一村の絵画に本質が見えた気がして好きなもんですから、手元にいつもあるのが普通な気がして、それでも売らないわけにもいかず・・・。
一村のたとえばアダンの実とか、海辺の傍らに咲く草木の絵の背景で静かに波打つ海がはてしなく好き。あの、波音が聞こえてきそうな波打ち際。さざめく波をひたすら描き続ける一村の姿が目に浮かぶ。
描くというその本質が、あの波打ち際に感じられる、と言ったら主観的すぎるか。描きたいという気持ちがどれだけ強いかがあの波に感じられて、それは普通絵を描きたいという欲求は描いている人には当然あるわけだけれども、その欲求の数値が常人とはケタが違うというところか。
ちょっとは上手く描けると思っている画家さんとかとはちょっと違う。越えてるからね。相当上手く描ける画家さんより相当上手く、けれどもしかし対象にせまる熱情は子どもと同じで一筋だ。ここまで褒め上げてどうするのってくらいの力量を持った画家なのである。
田中一村の絵を見る機会があったら、背景のさざ波を見てくださいね。
今日の国分寺は曇り。雨もポツポツ。
今日ながれているのは、昨日と同じく小野リサ。・・・です。