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時空インタビュー①夏目漱石先生の巻

 突然ですが、本日は急遽、夏目漱石先生のインタビューの模様をお届けいたします。このインタビューは先ほど、まどそら堂にて行われたものです。なお、真偽についてのお問い合わせはご容赦ください。

「夏目先生、いつこちらに?」

「ん?・・・それがわからんのだ。気がついたらここにいた・・・あんた誰だ?」

「わたしですか?私はまどそら堂の店主ですが・・・。先生、タイムトラベルされてきたわけですよね?いったいどうやって?」

「んー?だからわからんと言っておるじゃろ。ここは本屋みたいだが?」

「古本屋です」

「なんでわしが夏目漱石だとわかった?」

「だって、一昔前のお札の顔といっしょですから・・・。誰でも知ってますよ」

「お札?意味がわからんことを。まあいい、それより水をくれ。咽喉が渇いた」

ゴクゴクゴク・・・

「ふぅ、少し落ち着いた。・・・あんたさっきタイムトラベルとか言っておったな。いま何年じゃ?」

「2015年です。平成27年・・・」

「2015年じゃと?そんなばかな!今年は明治38年じゃぞ!えーと、1905年じゃ」

「と言いますと、“吾輩は猫である”を発表された年ですか」

「お?知っておるのか?いや、そんなことよりどうしてこうなってしまったんじゃ?あんた、わかるか?」

「それが、実はこのお店、時空のはざまに建っておりまして・・・。たまに迷い込んでこられる方がいらっしゃいます。古本屋という性格上、何故か作家の方が迷い込んでこられる率が高いのです・・・」

「んー、そういうわけか、それでどうすれば戻れるのじゃ?」

「それはご心配いりません。ただちょっとばかりご協力いただきませんことには・・・。簡単なインタビューをさせていただければと。お店のブログで紹介させていただきたいものですから」

「ほぅ、そういうことか。わかった。ならばさっさと済ませて、わしを帰してくれ。忙しいんじゃ、わしは」

「では、さっそく。ひとつだけお聞きします。もしSFを書くとしたらどんなものをお書きになりたいですか?」

「SF?おお、空想科学小説じゃな?知っとる知っとる。んー、そうじゃな、そうは言ってもな・・・おお、いま構想中の話がそれに近いのぉ。題は決まっておる。まだ書いてはおらんが。題だけ教えておこう、“夢十夜”じゃ。その、なんだ、SFとかというのとはちょっと違うかもしれんが、近い部分もあると思う」

「ありがとうございます!もう読んでます!こんな夢をみた。って書き出しがいいですね」

「なにー?まだ書いておらんよ!こんな夢をみた?おお、それいただきじゃ。使わせてもらうぞ」

「さあ、こちらのドアへ。時空の扉が開きかけています。私が背中を押しますので、前へ飛んでください」

「ん?ここは厠か?ホントに大丈夫か?」

「さぁ、急いで!また何かあった時にはぜひお寄りください。今度はゆっくりと」

「わかった、さらばじゃ。またいつか!」


・・・というわけで、夏目漱石先生のインタビューをお送りしました。今後も時空のはざまからお店に迷い込んでこられる作家さんがいらっしゃったら、今回のように急遽インタビューに差し替えてお送りする予定です。ではでは。あ、本にサインして貰うの忘れた・・・。

 今日の国分寺は晴れ。だんだん寒くなってきました。花粉もきついです。明日は定休日ですので、また金曜日に。ではでは・・・

 今日流れているのは、サキソフォンの人、名前ど忘れしました・・・
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by yoshizo1961 | 2015-03-11 17:05 | 本あれこれ | Comments(0)
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