「雪原」

 言葉を剥ぎ取り、丸裸に。そして新しい服を着せてみる。その服は似合っているか?

 昨夜の「虎の穴」はそんな作業であった。お店の中にたまたまあったあるモノをひとつ取り上げ、そのモノの名前を剥ぎ取る(この世のすべてのモノ、在るものにも無いものにもすべてのものに名前がある驚き!名前の無いものを見つけたら、なんて呼べばいいんだ?)。そして、丸裸の言葉に服を着せてあげよう。みんな着せたい服の好みが違うから、丸裸の言葉はおしゃれに見えたりダサかったりする。言葉が新しく変われば、認識も変わるのだろうか。

 ある者はそれを「ヌカ」といい、ある者は「ユバ」という。それは「四畳半」であり、「ドレスを汚される喜びと苦悩」であるという。ただ「雪原」という言葉が示された時、そのモノは新しい服を自らまとい、喜びの産声をあげた・・・だろうか。

 昨夜の「虎の穴」を報告するのはちょっと難しい。言葉あそびでもゲームでもない、ややこしいテツガクでもない。答えもないし。ただ、わりと面白かった。取り上げたそのモノが何であるかは、お店で店主に聞いてください(意味不明な説明に終始するかもしれませんが)。次回の「虎の穴」は2月11日(予定)です。

 話は変わるが、先日この「虎の穴」メンバーと、現在、お店で個展開催中の矢櫃さんとが、店内で遭遇した。ともに表現するもの同士の会話は興味深いものであった(店主はこれ幸いと自分の仕事に没頭)。老練な美術家の幻術めいた話を、二十歳そこそこと、まだ未成年の学生がちゃんと渡り合って会話しているのを横目で見ながら、「虎の穴」がここまで成長したかと目頭が熱くなった(笑)。会話の中で出てきた南方熊楠や宮武外骨について、すぐ大学の図書館で借りてきて読んでいるところが凄い。学内でも「教養研究会」なるサークルを立ち上げ、マガジンを制作するとか。この「虎の穴」メンバーも春に開催予定の「詩」の展覧会に参加することになっている。

 表現者がまわりに溢れていて、ますます変わった古本屋になっていくまどそら堂を、今後共よろしく(古本屋業もちゃんと腰すえてやりますよ、もちろん)!

 今日の国分寺は晴れ。少し暖かいのでドアは開けっ放しです。

 今日流れているのはキース・ジャレットの「ケルンコンサート」です。
b0304265_14145911.jpg

[PR]
by yoshizo1961 | 2014-01-28 14:15 | 虎の穴あれこれ | Comments(0)
<< たんぽぽ娘がやってきた 「やがて森になる」そのとき >>